カナダ一治安の悪い交差点にあるフォトスタジオで働く日本人の業務日誌


by canadianman

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■ ■ ■
黒人の青年が入って来た。
「パスポート写真を6枚撮りたいんだが・・・」
と不安げに聞いてきた。
こうこうこうで、いくらですと答えると、
「高いわ。まけろよ。カモーン。」
と値切ってきた。
そうくると思った。
数分の確認、交渉の末、2人が納得する値段になった。
大分慣れたとはいえ、日本の感覚がまだ残っているので、値切ってこられるとちょっと機嫌が悪くなってしまう。
お互いぎくしゃくした感じで撮影を始める。
色を校正し、写真ができあがるのを待っていると、
「君どこの出身?」
と聞かれた。
「ジャパン。」
と言おうとしたところで、
「ジャパン?」
と青年の方がズバリ正解を言った。
「おお!なんで分かるの?日本人って当てる人めったにいないよ。」
と尋ねると、
「俺日本に行ったことあるからね。」
とのこと。
日本へ行ったことがあるやつはその時点でマイフレンドだ。
さきほどの険悪なムードが一瞬でさり、
楽しい会話が始まった。
恐らく都庁ではなく東京のことだろうが、
「トチョーに行った。トチョー。」
と繰り返し言っていた。
「君はどこの出身なの?」
と尋ねると、
「ユガンダ。」
ユガンダ?
ウガンダのこと?*新しい国追加
顔に浮かんだ?マークを見たのか、
「東アフリカだよ。」
と教えてくれた。
あとでグーグルマップだ。
彼はカナダに来て1年半と、自分と似たような状況だったので話が盛り上がり、
最後はメール交換して別れた。
ウガンダ人のディクソン。
また来て欲しいやつだ。

■ ■ ■
ピンクのシャツを着て、Mr.マリックのようなグラサンをかけた怪しいおっさんが来た。
「君のとこでID作れる?」
は?
「ID?IDフォトは作れるけどIDは作らないよ。」
ときっぱり言ってやる。
悪いことはダメ。
ちなみに昨日もフェイク運転免許証をラミネートしようとたずねてきたやつがいた。
悪いことはダメ。

■ ■ ■
ガイアナ人のおばさんが来た。
彼女はギャーギャーうるさいタイプのおばさんで、対応を一歩間違うと大変なことになる。
しかし、不思議と自分は彼女に気に入られている。
「今度写真をこのサイズにしたいの。明日あんたいる?え?いないの?いつ?OK分かったわ。月曜に来るわね。あんたにお願いしたいから。」
確実に自分のお客さんを増やしていってるぞ。
よしよし。

■ ■ ■
アジア人のお姉さんが来た。
「昨日の朝来たんだけど、また来たわ。ちょっと写真が気に入らなくて。」
と流暢な英語で話しかけてきた。
お客さんのことを忘れることは滅多にないのだが、残念ながら全然思い出せない。
多分ボスが写真を撮ったのだろう。
「ごめ~ん。思い出せないや。でもOKだよ。どの写真が欲しいの?」
と尋ねると、市民カード用の写真とのこと。
ということはカナダ人じゃないようだ。
失礼かなと思いながらも
「どこの国から来たの?」
と聞いてみた。
「バーマ」
との答え。
「え?バーマ?ヨーロッパ?」
と聞くと
「南アジアよ。タイの隣にある国なの。」
とのこと。
悲しいが聞いたことがない。
中学校一年のとき、スパルタ女教師丸山先生に地理を叩き込まれたので、結構地理には自信があったのだが・・・
「そっか~。それにしてもバーマの人には初めてあったよ。ちなみに今どれだけの国の人と出会ったかって数えててね。バーマは44ヶ国目になるよ。」
とバーマ人との出会いの喜びを伝えた。
彼女は思い出したように、
「あ。ミャンマーなら分かるでしょ?かつて私の国はミャンマーと呼ばれていたわ。」
と教えてくれた。
日本では未だにミャンマーと呼んでいるが、本当はバーマが正しいようだ。
勉強になることが多い。
「お話できてよかったよ。ありがとう。」
とその日最後のお客さんを送った。
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by canadianman | 2010-04-30 23:36 | 業務日誌

092 プロとしての誇り

■ ■ ■
店のメールを開くと、お客さんからメールが入っていた。
「TAQへ。あなたの素晴らしいサービスに私たちはとても感謝しています。昨日は写真を送ってくれ、本当にありがとう。・・・」
おお!
朝からテンションがあがった。

■ ■ ■
黒人の青年が来た。
「パスポート写真を撮ってもらいたいんだけど。」
「カナディアンパスポート?」
こちらではどうも証明写真のことをパスポート写真と呼んでいるようで、どこの国の、何ために使う写真かをはっきりさせないと仕事にならない。
すると青年は、
「いやカナディアンパスポートじゃなくて、普通のパスポート写真。」
と言ってきた。
でた。
普通のパスポート。
「いや~パスポートと言ってもいろいろサイズがあってねぇ、ほら、これはカナディアンパスポートだし、これはPRカードだし、これは・・・」
といろいろなサイズの写真をみせる。
すると今度は自分のパスポートを出してきて、
「こんな感じ。」
という。
こんな感じってなんやねん。
「うん。それは分かってるよ。いったい何の目的に使うんだい?それでサイズが分かると思うから。」
と言うと、
「スイスのビザ。」
という答えが返ってきた。
それを早く言わんかい。
「EUはどの国も統一で35mm x 45mmだね。OK。サイズ分かったから写真撮ろう。」
と言って彼の写真を撮った。
ちょっと天然な青年だが、とても好青年だ。
パスポートを見るとタンザニアだったので、*新しい国追加
「君フランス語話すの?」
から始まり、楽しい会話が続いた。
タンザニア人はナイスガイ。

■ ■ ■
日本人のお客さんが来た。
彼女は以前日誌を見て来てくれたお客さんだ。
顔を知っているので、
「こんにちは。」
と日本語であいさつする。
ちょうど店がガラガラだったのでちょうど良かった。
日本語を話すチャンス!
やっぱり自分と同じ国の人と、同じ言葉で会話するというのは楽しい。
今週のプリント枚数ランキング、堂々1位の360枚の写真のプリントと、フォトグラファーTakuya Morihisaの作品を買ってもらった。
作品を買ってもらえるのは最高に嬉しい。
ただひとつ、
25オーレを紹介し忘れたのが残念だった。

■ ■ ■
ここ2週間くらいお客さんが集中することなく平和だったのに、夕方急に忙しくなった。
午後からは想像もできない忙しさだ。

■ ■ ■
褐色の肌をした、スキンヘッドの男性が入って来た。
ちょうど忙しいときだったので、ちょっと待ってもらってから彼の対応をした。
「ごめんね。ちょうど忙しいときでね。今日は何にする?」
すると、
「君何語しゃべるの?マンダリン?」*中国語のひとつ。
と聞いてきた。
「ジャパニーズ。」
と答えると、ちょっと残念そうな顔をしている。
「でも何で?」
と聞くと、
「俺マンダリン話せるから。」
と言ってきた。
ほんまかいな。
電話の会話からタミル人だと分かったので、
最近よく使う
「ナーンコンチャンタムーカレッペイ(私はちょっとタミル語を話します。)」
をかましておいた。
やっぱりここは世界の交差点。

■ ■ ■
午後9時、閉店の時間だ。
ほうきで床を掃いて、プリンターのトナーを洗って、レジの清算をする。
ボスに電話して報告が済むと、鉄格子をして外にでる。
ドアを開けると、皮ジャンを来た男性が目の前を横切った。
と思ったら止まって振り返った。
あ。
このお客さん覚えている。
「やあ~!ハーイ!君!元気かい?君にとってもらった写真で無事PRカードを習得することが出来たよ!本当にありがとう!」*カナダ永住権
と握手を求められた。
「それはおめでとうございます。また来てくださいね!ありがとう。」
と言って手を振って別れた。
たかが証明写真、
されどその人にとってはとても大切なもの。
プロフェッショナルIDフォトグラファーとしての誇りがもてた。
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by canadianman | 2010-04-29 23:00 | 業務日誌

091 25オーレ

■ ■ ■
出勤するなりボスがあわただしく出て行った。
「あれとあれをプリントしてあれをCDに焼いとけ。これは支払い済みだ。」
もっとちゃんと説明せんかい。

■ ■ ■
ボスと入れ違いでスペイン語なまりのおばちゃんが来た。
「わたしの写真できてる?」
さっきボスに言われた注文のうち、未払いの方だ。
まだCDはできていない。
「はい。どうぞ。CDはまだだからちょっとまって。」
と言うと、
「なんでよ!1時間半前に来て1時間後にできるからって言われたから来たのに!仕事に戻らなくちゃいけないのよ!」
とぶちギレされた。
日本ならここで「申し訳ありません。」とすぐ謝るのが常識だろうが、ここはカナダ。
悪いと思っていないのにSorryは言えない。
「CDなんて5分でできるからそんなに目くじら立てんでも・・・」
と思いながらCDを焼こうと、彼女のメモリーカードをパソコンに挿入する。
がしかし、こんなときに限ってパソコンがフリーズ。
彼女は横で大騒ぎしている。
パソコンを再起動するも、調子が悪い。
また再起動してカードを差し込むが、読み込まない。
「こりゃカードに何か問題があるよ。」
と言いながら最後の手段である、プリント注文機に写真を転送することにした。
「彼は本当にダメな人ね。あれだけ言ったのに。これが初めてじゃないわ。それを分かっててなぜ私はここに来るのかしら。ダメね。オーゴッド。」
半べそをかきながらひとりごとを言っている。
プリント注文機でみると写真枚数が500枚以上。
これは転送に時間がかかるぞ・・・
するとまた別のお客さんが写真を取りに来た。
今度は支払い済みの方で、プリント枚数120枚。
やばい。まだプリントしてない!
一体何やってたんだよヤツは。
写真の転送具合を気にしながら写真をプリントする。
こういう状況が一番嫌だ。
やっと写真の校正が終わり、おばさんの写真の具合を確認すると、なんとこの機械もフリーズしていた。
明らかにカードに問題がある。
「これカードの問題だよ。」
と言うと、
「そんなことないわよ。さっきこの機械で読み込めたのだから!」
とぶちギレ。
こっちも訳の分からぬままボスからバトンタッチされ怒られ続けているので我慢の限界だ。
「だからカードが読めないって言ってるでしょうが。さっきから何とかCDを焼こうとしているのに何だよ!」
時間はかかるが最後の最後の手段、プリンターから一枚一枚CDに転送するしかない。
しかし遅すぎて、このままでは日が暮れてしまう・・・
さすがにおばちゃんは諦めて、
「もういいわよ!本当に最悪だわ。もう。ぶつぶつ・・・」
と言って帰る支度を始めた。
写真の枚数を急いで数える。
このまま金は払わんと言って帰られても困るからだ。
1枚、2枚・・・54枚、55枚・・・
すると、
「あなた何やっているの?レシートはここにあるわよ。」
と言ってプリント注文のレシートを出してくれた。
オーマイガッド。
このレシートがあるということはすでにプリント注文機へ写真が転送されているということだ。
何やってたんだろう。
「これもっと早く出してよ。これがあったらCD焼いてあげれるよ。5分待って。」
とふたりでボスの悪口を言いながらCDができあがるのを待った。
でもまた来てもらわないと困るので、
「ボスはあんなですけど、僕はナイスガイなのでまた来てくださいね。」
と言って彼女を送った。
あわてたり、せかしたりするとろくなことがないと改めて思った。

■ ■ ■
こないだボロボロの写真をコピーしに来た、ベトナム人のおばあさんが来た。(089参照)
「ハーイ。」
歯が2本しかないキツネ顔のおばあさんがチャーミングに笑っている。
「シャシン、シャシン」
今日も写真をコピーして欲しいようだ。
若い頃の写真を手に入れて、嬉しそうに帰っていった。

■ ■ ■
黒人の親子が来た。
ガーナビザの写真が欲しいということなので、ガーナ人だろう。
おつりを渡すとき、
「メダアセ(ガーナの言葉でありがとう)」
と言って渡した。
男性は普通に
「ありがとう。」
と言って帰っていったので、ガーナ人ではなかったようだ。
すると別のお客さんが、
「ちょっと!カギ忘れてるよ!」
と男性に声をかけた。
「彼が俺の国の言葉を話すものだから混乱してしまったよ。」
と言って帰っていった。

■ ■ ■
外の空気を吸うためドアの外に立っていると、
ガシャ。
と変な音がした。
音のするほうを見ると、黒人のお姉さんが駐車するところで、ペットボトルをふんでいた。
しまったという顔をするお姉さん。
目が合ったので、
「大丈夫!ペットボトルだから!」
と言って二人で笑った。

■ ■ ■
カナダの通貨はカナダドルだ。
今現在、おとなりアメリカのUSドルとほぼ同価値だ。
カナダが模倣したのか、コインの種類と大きさの関係はアメリカのものとかなり似ている。
1セント(ペニー)茶色
5セント(ニッケル)
10セント(ダイム)
25セント(クォーター)
1ドル(ルーニー)*アメリカではほとんどない。
2ドル(トゥーニー)*アメリカではない。
そして面白いことにカナダ国内で結構アメリカのコインも出回っている。
特にペニーは多い。
誰も気にしないからだろう。
レジのペニーが少なくなってきたので、補給しようとペニーの詰まった瓶を取り出す。
ジャラジャラ~
っとペニーを注入していると、
「25」と書かれたペニーを発見した。
記念硬貨かなと思ってよく見たら、
「25 オーレ」
と書いてあった。
びっくりして裏面をみると、
デンマークと書いてあった。
ふいた。
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by canadianman | 2010-04-28 23:26 | 業務日誌

090 いろんな言語

■ ■ ■
タミル人のお姉さんが来た。
「ワタシ、エイゴスコシ。」
と不安そうに言って来た。
よし、今がタミル語を披露するチャンスだ。
「ナーンコンチャンタムーカレッペイ。(私はタミル語をちょっと話せます。)」
驚く女性。
よしよし。
「ワタシノオカアサン、エイゴダメ。オカアサンヨンデクル。」
と言って駐車場へ出て行った。
数分後2人の女性が戻ってきた。
「ワンゴ。(来てください。)」
「イルンゴ。(座ってください。)」
しゃべれるとは言ったものの、よく考えたらこれくらいしか知らない・・・
あくまでお笑い用にしか使えないなと、改めて実感した。

■ ■ ■
黒人男性が来た。
手にはロト6/49を持っている。*カナダの宝くじ。
「今まで当たったことある?」
と尋ねると、
「全然ダメだね。$60が一回だけ。」*日本で言う6千円感覚。
と言っていた。
結構すごい。
「当たったら早く自分の国へ帰りたいよ。」
と言うので、
「どこから来たの?」
と尋ねると、
「ガーナ」
との答え。
最後に、
「メダアセ。(ガーナの言葉でありがとう)」
と言って笑わせたのは言うまでもない。
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by canadianman | 2010-04-27 23:50 | 業務日誌

089 風邪には

■ ■ ■
今日は風邪を引いてしまって体調が最悪だ。
思考能力がいつもの30%くらいだ。
まあこんな日は適当にやって、調子のいい日に仕事をこなそう。

■ ■ ■
パソコンの前に座って作業をしていると、
丸刈りでメガネをかけた、アジア人の青年が入って来た。
そして、そのまますごい勢いで自分のところまできた。
「お尋ねしますが、今求人してないでしょうか!?」
おお。すごいバイブスだ。
「あ~ごめん、今求人はしてないよ。がんばってね。」
と断った。
思えば今でこそ偉そうに座っているが、自分も仕事探しに必死になっている時期があったなあと初心を思い出すことができた。
でも今日はしんどいので適当に仕事する。

■ ■ ■
ルワンダ人のマリアムが来た。(076参照)
マリアムは大体1,2週間に一度来てくれるので、お客さんというより友達のような感覚だ。
風邪をひいていることを言うと、
「ミルクに黒胡椒と生姜を混ぜたものを飲みなさい。効くわよ。」
と教えてくれた。
日本では風邪に生姜はあるが、胡椒は言わない。
でも、マリアム以外の人からも胡椒がいいと聞いたことがあるので、もしかしたら効くのかもしれない。
でもちょっと抵抗がある・・・

■ ■ ■
「ねえ。ちょっと、あなたたちポストカードを印刷できる?」
と長いドレッドヘアーの黒人女性がドアをちょっと開けた状態で聞いてきた。
「あ~。写真は印刷できるけど、ポストカードは無理だね~。」
と言ったところで、彼女が誰かと気がついた。
リーダー!(050参照)
大分前に大サイズのプリントを注文してからまだ取りに来ていない。
帰ろうとしていたので、
「ちょっちょっちょ~っと待った~!」
と言って呼び止めて、写真を渡して代金をもらった。
「完全に忘れてたわ。サンキュー!また子供たちの写真がたまっているから、また来るわね。」
それにしてもさんちゃんが最近来ないのが寂しい。

■ ■ ■
アジア人のおばあさんが来た。
「ベトナム語しゃべれる?中国人?」
と聞いてきたので、
「ジャパニーズ」
と答えた。
残念そうな顔をするおばあさん。
そしてカバンの中からボッロボロの小さな白黒写真を取り出し、ひるむことなくベトナム語で話しかけてきた。
どうやら写真を直せるかと聞いているようだ。
若い男性と女性が写っているその写真は、修復できないほど損傷している。
「このままコピーならOKだけど、修理はできないよ。」
とジェスチャーで教えた。
するとおばあさん、ペンを貸せというので貸したら、
やぶれた箇所をペンで書いている。
男性の目まで書く。
うわ~大胆!
そして、これ若い頃の私と嬉しそうにベトナム語で教えてくれた。
原型をとどめていない写真をコピーし、おばあさんに渡すと嬉しそうに帰っていった。

■ ■ ■
黒人のお母さんと小さな娘が来た。
スタジオ写真を撮って欲しいとのこと。
昨日も8枚撮りに来たらしく、おとくいさんのようだ。
今日は2枚撮影。
いい出来だ。
なんとなくガーナ人ぽかったので、
出来上がった写真を渡すとき、
「エフェ(ガーナの言葉でナイス。)」
と言ってみる。
「エーイ!(ガーナ人が驚いたときに言う)」
やっぱり当たった。
やはりその国の言葉を話すということは、かなりの親近感が生まれるようで、その後会話が弾む。
「新しい言葉覚えたいから、何か教えて。」
と尋ねると、
「ニャメンシラウ(God Bless You)」
と教えてくれた。
よし。今度使ってやろう。

■ ■ ■
ガーナ人親子の撮影をしているとき、
トラブルメーカーがやってきた。(078参照)
うわ~きた~。
「ごめん、今撮影してるから、もうちょっと時間かかるよ。」
と言うと、
「そうか。分かった。」
と言っておとなしく店の外へ出て行った。
ほっ。
そのまま帰ってこなかったので、大した用事じゃなかったようだ。
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by canadianman | 2010-04-26 23:52 | 業務日誌

088 休みの日は朝から

■ ■ ■
今日は9時半から出勤だ。
店を開けないといけない。
前から朝の光の下で撮影しておきたい景色があったので、早めに家を出発して写真を撮ってから店へ向かう。
いつもとは違う方からプラザに入ると、行列ができている店に目が止まった。
土曜の朝から商売繁盛なお店だなあ。
と思って近寄ると、
ビール屋だった。

■ ■ ■
電話がかかってきた。
「ボスはどこだ?」
電話といえばほとんどこの質問なので、慣れている。
「今はいないよ。月曜の朝ならいると思うよ。」
と答えた。
すると、
「そうか・・・写真を撮ってもらいたいんだが、お前写真撮れるか?彼はこうこうこういう値段で写真を撮ってくれるんだが、お前その値段で撮ってくれるか?なにしろ特別な写真でな~。」
と早口でとても難しいジャメイカンなまりの英語で質問してきたので、しゃべっていることの20%からその内容を推測した。
「オッケー、オッケー。5時半に店を閉めるから、それまでに来てください。」
と言って電話を切った。

■ ■ ■
黒人の夫婦が来た。
どこかで見たことある顔なので、うちに来たことがあるお客さんだろう。
「このウエディングの写真を大きくしてもらえないか?フレームも欲しい。」
お安い御用だ。
注文の内容をメモし、注文シートに名前と電話番号を書いてもらう。
ちょうど店が暇だったので話しかけてみた。
「あなたナイジェリア出身?」
なんとなくそう感じたので聞いてみた。
すると、
「そうだよ。でもなんで分かったんだい?」
と不思議そうな男性。
しかしなぜそう思ったのか自分でも分からない。
答えに困って、
「ナイジェリアの女性は美しいから。ほら。」
と言って奥さんの方を見た。
店を出るとき奥さんが、
「ナイジェリアの女性は美しいってよ~。」
とだんなさんに嬉しそうに話しかけているのが聞こえた。
微笑ましい光景。

■ ■ ■
スキンヘッドで怖い顔をした黒人男性が来た。
ジャメイカンなまりの英語で、
「先ほど電話したものだが。」
おお。
あのおじさんか。
「今日はどうしましょう。」
と尋ねると、
目の横を指さし、
「ほら、このコブが見えるか?このコブが鮮明に見えるようにかつ、わしの顔もみえるように撮影してもらいたい。お前のボスが毎回うまいこと写真を撮ってくれるんだが、できるか?」
とのこと。
「全然大丈夫。じゃあ椅子にこういう風に座って、こっちの方向を見てちょうだい。」
と言って写真を撮った。
写真が出来上がるまでの間、
「でもなんでそんな写真がいるんだい?」
と尋ねると、
「バスで転んだんだ。そのときに大怪我をしてな。死にかけたんだよ。もう3年も前になるが未だに裁判で争っているんだよ。」
とのこと。
うわ~。痛そ~。
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by canadianman | 2010-04-24 22:08 | 業務日誌

087 VIP

■ ■ ■
小錦似の黒人のおばさんが来て、
「パスポート写真いくら?」
とカリビアンなまりの英語で聞いてきた。
こうこうこうでいくらですと説明すると、
「高っ!なんでよ!まけなさいよ!」
と攻めてきた。
かなり怖いが、このパターンはにこにこしていれば大丈夫だ。
「気に入らなかったら何度でも撮りなおす」という条件で納得してくれた。
椅子に座ってもらい撮影する。
パシャ。
「ちょっと見せてよ。」
カメラのディスプレイに映った彼女の顔を見せる。
するとちょうどそこへ彼女の友人が入店した。
二人でどれどれと写真を見る。
「あらやだ。これダメじゃない。口がゆがんでるわ。なんでかしら・・・」
本当だ。
コロッケが美川健一のものまねをするときのような口になっている。
「大丈夫もう一度撮りなおしましょう。」
再び彼女を椅子に座らせる。
今度は気合を入れ、いい角度に構えてファインダーを覗く。
・・・
またゆがんでいる。
友人も、
「口。ほら口。」
と言っている。
それでも直らない。
よく観察してみると、なんと唇が斜めにはえているではないか。
これは直しようがない。
パシャ。
友人と二人で、
「これがあなたの顔だからどうしようもないね。」
と言って納得させた。
「あなた今度来た時ははちゃんと首の角度と唇を直してから撮影しなさいよ。」
と言って帰っていった。
本人は気づいてないようだ。

■ ■ ■
裁断機の前に立ち、お客さんのパスポート写真をカットしていると、
「アリガト。」
と言う声が入口から聞こえた。
何?
と思って見ると、
ガーナ人のビクターさんだった。(068参照)
「ハーイ!ウォホテセン?(元気?)」
と彼に教えてもらったガーナの言葉TWIであいさつする。
「おお!覚えたんだね。グーッド!」
嬉しそうだ。
あれから少し語彙を増やしたので披露する。
「カックラカックラ(ゆっくりゆっくり)」
「アタデ・エフェ(服、ナイス)」
「あなたに教えてもらったTWI語を使うと、ガーナ人のお客さん大喜びしてくれますよ。ありがとうございました。」
また会いたいなと思っていたので嬉しかった。

■ ■ ■
腹が減ってきた。
もちろん昼飯は隣の隣にあるベトナミィーズレストラン、フォーコムベトナムだ。
今日も入店するなり、片手を上げ堂々と通路を歩く。
常連気取りだ。
最近態度が堂々としてきた新米ウエイターに注文する。
「持ち帰りで。このチキンとリブのバーベキューとライスをください。ライスはダブルでお願い。」
そして待つこと5分。
普通にお皿に入った料理が出てきた。
「持ち帰りって言ったんだけど・・・」
「すいません!」
やっぱりこの人・・・
そして待つこと5分。
キッチンから彼が袋を持ってきた。
おお来た来た。
と思ったら、中央の誰もいないテーブルにぽいと置いて、入店してきたお客さんの対応に行った。
ライスがまだなんだな。
そして待つこと5分。
いつもいるボスっぽいお姉さんが話しかけてきた。
「ハーイ。元気?いつもありがとうね。ところで、あなたのお店はどこ?」
「ハーイ。隣の隣にある写真屋だよ。」
「ビジネスの調子はどう?・・・」
お互いの仕事の状況についての話しが始まった。
いつもいるなと思っていたが、このお姉さんがオーナーのようだ。
なるほどしっかりしている。
そして話すこと5分。
ウエイターが隣の席の人の持ち帰り料理を持って来た。
俺のはまだかいな。
お姉さんがウエイターにベトナム語で何か言っている。
やっちゃった的な顔をするウエイター。
やっぱり中央の机の上においた袋は俺のダブルライスバーベキュー!
オーイ!
まあいいけど。
そしてレジの前に行き、お姉さんに料金を支払う。
最近ちょっとおかしいなと思っていたのだが、やっぱり毎回まけてくれていたみたいだ。
嬉しい。
「また明日。」
とお姉さんにお礼を言って帰った。
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by canadianman | 2010-04-23 22:49 | 業務日誌

086 犯人つかまる

■ ■ ■
ボスが電話をしている。
なにやらよくないことがあったようだ。
「なぜだ?昨日一日中待ってたんだぞ!がっかりだよ。」
電話を切ったあとも、
「シーット!」
滅多に言わない「シット」が飛び出したので、相当悔しいようだ。
聞くと、今使っているプリント紙よりもさらにハイクオリティの紙を入荷する予定が、在庫切れになって入荷できなかったらしい。
彼のいい物を提供しようという精神はスゴイ。
あの接客態度からは想像もつかない。
リスペクト。

■ ■ ■
隣の隣にあるベトナミィーズレストラン、フォーコムベトナムで常連扱いになってきた。

■ ■ ■
仕事を終え、帰ろうとしていると向かいのガソリンスタンドに回転灯をつけたパトカーが停まっていた。
その前にはトランクを開けた乗用車。
昨日大金をばらまいた犯人だな。
と妄想してみる。
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by canadianman | 2010-04-22 22:51 | 業務日誌

085 大金を拾う

■ ■ ■
今朝も出勤するためFinch Ave.を歩いていると、
Jane x Finchの交差点で宇宙と交信しているおばさんを見た。

■ ■ ■
隣の隣のベトナミィーズレストラン、フォーコムベトナムの新米ウエイターの態度が堂々としていた。(082参照)

■ ■ ■
黒人男性が来た。
市民カード用の写真が欲しいとのこと。
写真ができるまでの待ち時間に話しかけてみた。
「君、どこの出身?」
「セント・ルイシア。」
おお。
新しい国追加。

■ ■ ■
仕事が終わり、我慢ができないほど腹が減っていたので、隣の隣のベトナミィーズレストラン、フォーコムベトナムへ行った。
本日2度目。
やはりちゃんとした食器で食べると、うまいということがよく分かった。

■ ■ ■
帰るためバス停へ向かう。
信号待ちをしていると、道路に何かが落ちていた。

??
札だ!
USドルのようだ。
拾わないわけがない。
さっさっと道へ出て拾う。
その額を見てびっくり。
100万ドルだった。
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by canadianman | 2010-04-21 23:36 | 業務日誌

084 ハイファイブ

■ ■ ■
今日は朝一から出勤だ。
旅行の疲れを癒す間もない。
Jane x Finchの交差点を渡り、駐車場を横切っていると、
車の脇に立ち、頭を窓ガラスにつけ、両手を後ろに回しているおかしな格好をした男の姿が見えた。
と思ったら両脇に警察官。
あ。逮捕されてる。
車上荒らしだろうか。
暖かくなってきて悪者の活動が活発になってきた。
気をつけよう。

■ ■ ■
黒人のおじさんが来た。
「パスポートの写真をくれ。何枚必要かい?」
と聞いてきたので、
「2枚。」
と答えた。
すると、
「アーユーシュア?(ほんとに?)」
と言うのでうなずく。
「このシャツの色オッケーかい?」
と聞いてきたので、
「大丈夫だよ。」
と答えた。
すると、
「アーユーシュア?」
と言うのでまたうなずく。
「ネクタイしめてなくても大丈夫?」
と聞いてきたので、
「ノープロブレム」
と答えた。
すると、
「アーユーシュア?」
と言うのでまたうなずいた。
つづく・・・

■ ■ ■
昼飯をゲットするため、ジャメイカンフード「サンライズ」に向かった。
ジャークチキンをゲットし、店へ戻る途中、
アーユーシュアおじさんに出会った。
「おお。やあ。さっきはありがとう。本当に2枚で大丈夫?アーユーシュア?」

■ ■ ■
インド人親子が来た。
メガネをかけたお父さんと、5歳くらいの男の子、2歳くらいのぽっちゃりした男の子の3人だ。
一番下の子のパスポートの写真が欲しいという。
「じゃああの椅子に座らせて。」
と案内すると、
いきなりぽっちゃりぼうやが泣き始めた。
ものすごいだだのこねようだ。
「どうかしたの?」
とお父さんに尋ねると、
「この間病院に行ってね、それがトラウマになってるみたい。なんとなく雰囲気が似ているでしょ。」
なるほど、椅子に座ってカメラを持ったおじさんが近寄ってくれば、怖いかもしれない。
パスポート写真は口を閉じていなければいけない。
が、椅子に座ったぽっちゃりぼうやは大泣き。
英語ではない言葉で、あうあう言っている。
恐らく、
「こわいよう~こわいよう~。」
と言っているのだろう。
まだ5歳くらいのお兄ちゃんが、弟を泣き止ませるためにいろいろと頑張ってくれる。
大丈夫だよと写真を撮るまねをしたり、カメラに注目させるために踊ってみせたり。
かしこい子供だ。
しかし感心している場合ではない。
写真を撮らないと仕事が進まない。
一向に泣き止む気配がないので、
「一度外に出てから、落ち着いた頃戻ってくるよ。」
とお父さんが諦めた。
ぽっちゃりぼうやに、
「バイバイ。」
と手を振ると、
笑顔でバイバイしてくれた。
お。
これはいけるかも。
友達作戦を遂行してみることにした。
「ハーイファーイブ!!!」
とぽっちゃりぼうやにハイファイブしようとしたら、
見事にハイファイブしてくれた。
「グーッドボーイ!」
親子+その場にいるお客さんで拍手。
よし、このままいったれ。
「ハーイファーイブ!」
2回目は笑顔でノリノリでしてくれた。
よし、いいぞ。
「ハーイファーイブ!ハーイファーイブ!・・・」
これでもかというくらい連発し、すっかり心を開かせた。
「よっしゃ。今のうちに撮ろう!」
お父さんに指示し、カメラを構える。
そして椅子に座ったぽっちゃりぼうやは、
また大泣きしながら、
「こわいよう~こわいよう~(予想)」
効果なし。
しかし椅子に座ったぽっちゃりぼうやに近寄って、
「ハーイファーイブ!」
とすると、
嬉しそうな顔をしてハイファイブしてくれる。
一歩下がってカメラを構えると、
「こわいよう~こわいよう~(予想)」
ぽっちゃりぼうやが可愛すぎるので楽しいが、
仕事的には困った。
先に他のお客さんの写真を撮影し、時間をあけてみる。
すると、緊張がゆるんだのか、
最後はフラッシュが光るたび喜ぶようになって、
また口を閉じさせるのに苦労した。

■ ■ ■
閉店間際に黒人の家族が来た。
20代後半の青年と女性二人、お母さんの4人だ。
「市民カード用の写真ちょうだい。」
一人ずつ椅子に座ってもらい、写真を撮影する。
みんなとても仲がよさそうで、わいわい話をしている。
英語ではない言葉だ。
そしてやたら、
「エーイ!エーイ!」
と言っている。
これはガーナ人ぽい。*ガーナ人は驚いたときに「エーイ!」と叫ぶ。
最後に「メダアセ(ガーナの言葉TWI語でありがとう)。」と言ってびっくりさせてやろう。
楽しみだ。
そしてできあがった市民カード写真を見せると一同大喜び。
「すごい!ビューティフル。あなたは素晴らしいカメラマンね。」
鼻が高い。
するとお母さんが英語ではない言葉で話しかけて来た。
?マークの顔をしながら彼女の言った言葉を復唱する。
お母さん大喜び。
よしこれは最高のタイミングだ。
いったれ。
写真を渡しながら、
「メダアセ(ありがとう)。」
と言ってみた。
一同
「エーイ!」
「すごい。なんで知ってるの?」
と聞かれたので、
「ウォホテセン(元気?)」*TWI語録全3語のうちのNo.2。
一同大喜び。
「何かTWI語教えてよ。もっと覚えたいから。」
と尋ねると、
しばらく考えたのち、お母さんが、
「バイバイ」
と教えてくれた。
一同、
「それ一緒じゃん!」
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by canadianman | 2010-04-20 22:31 | 業務日誌