カナダ一治安の悪い交差点にあるフォトスタジオで働く日本人の業務日誌


by canadianman

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049 緑茶のパワー

■ ■ ■
2日ぶりに出勤したらあまりの汚さに引いた。

■ ■ ■
ボスが出勤してきた。
ドアをさっとあけ、奥へ歩きながら
珍しく笑顔で
「おはよう。」
とあいさつしてきた。
今日は機嫌がよさそうだ。

■ ■ ■
お昼前、お茶しようということになった。
「何にする?いつものレーズンベーグルとグリーンティー?」
とボスに聞くと、ちょっと悩んで
「スティープドティーダブルミルクワンシュガー。」
という答えが返って来た。
珍しい。

■ ■ ■
黒人のお姉さんと、両親が来た。
このお姉さんは数日前、夫とやってきて写真の出来に、
「わたしじゃないみた~い。」
と感激してくれた子だ。
お母さんに、
「彼よ。彼。」
と言っている。
「あなたの写真が素晴らしいから、両親を連れてきたの。」
と言ってくれた。
嬉しい。
いい写真を撮らないといけない。
お父さんの写真から撮影する。
バッチリだ。
続いてお母さん。
まるでバターを塗りたくったように脂ギッシュ。
ギラギラ光って上手く撮れない。80点。
5分後、写真が出来上がった。
お父さんは写真を手に取り、嬉しそうにガッツポーズ。
よし。
お母さんは悪くないわねと言った感じ。
セーフ。
お父さんが、
「また友達を連れてくるよ。」
と言ってくれた。
するとお姉さんが、
「私の夫が最初に来て、すごくよかったから私を連れて来たの。そして私が両親を連れて来たでしょ。お父さんがまた友達を連れてきて・・・客の輪ができていってるね!すごい!」
と言ってくれた。
たかが証明写真、されど証明写真。
やりがいがある。

■ ■ ■
黒人フォトグラファーのトーシンが来た。
彼はうちへ出入りするフォトグラファーの中でも実力No.1のフォトグラファーだ。
今日は入ってくるなり、
「はいこれ。」
とボスにティムホートンのカップを渡した。
差し入れのようだ。
ボスが一口飲み、
「何これ?」
と聞くとミントティーと言う答えが返ってきた。
「ごめんな~。君がいるって分からなかったからさ~。今度は買ってくるから、何飲むか教えて。」
とトーシンが俺に話しかけると、
ボスが横から
「グリーンティー。」
とにやにやしながら答えた。
するとトーシン、
「グッドチョイス。ウンコがでやすくなるもんな。」
とふってきた。
初耳だったが、ボスに今まで緑茶はいいとさんざんアピールしてきたので、ついノリで、
「ほら聞いた?だから言ったでしょうが。」
とウンコがでやすくなるということにした。

■ ■ ■
一人の黒人男性が来た。
写真を大きく印刷してフレームにいれるといくらになるか値段を聞いてきた。
こうこうこうでいくらですと説明すると、
「オッケー。分かったよ。ありがとう。ところで君どこから来たの?チャイナ?」
と聞きいてきた。
「ジャパン。」
と答えると、
「俺は仕事でしょっちゅうアジアに行ってるよ。日本も韓国も。先週中国から帰ってきたばかりだぜ。」
と言ってきた。
「すごいね。何のビジネスしてるの?」
と聞くと、
「繊維なんかの素材を扱ってるよ。俺の故郷のガーナに送って商売してるのさ。」
とのこと。
「でもなんで日本みたいないい国からわざわざこんなところに来るんだい?日本は素晴らしい国だろうに。」
と聞かれた。
よくされる質問だ。
「知ってるよ。金いっぱい稼いで全部日本へ持って帰るのさ!」
と答えた。
この質問をされる度に日本が好きになる。

■ ■ ■
お母さん、お父さん、中学生くらいの女の子2人、小学校低学年の女の子1人の家族が来た。
インド系ガイアナ人。
わきあいあいで、とても楽しそうな家族だ。
上の子2人の証明写真が欲しいという。
写真を撮影し、プリントが出来上がるまでの待ち時間、たまっている仕事を片付けるべく、パソコンの前に戻った。
仕事をしていると、下の子がコソコソとお母さんに何か話している。
するとお母さん、
「あなたのつけているブレスレットどこで買ったの?」
と聞いてきた。
「ああこれ?日本だよ。」
と言うと、
「ほら言ったでしょ~。見たことないもの。」
と娘に言っていた。
「娘があなたのブレスレットをきれいだとって言ってるわ。」
とお母さん。
なかなかお目が高いお嬢ちゃんだ。*ラピスラズリ&ターコイズのブレスとルチルクォーツのブレス。めっちゃお気に入り。
「ありがとう。」
とその子に言うと、もじもじしながら恥ずかしそうに、
「どういたしまして。」
と言ってきた。
かわいらしい。
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by canadianman | 2010-02-26 21:45 | 業務日誌

048 集中力0

■ ■ ■
黒人男性が来た。
顔の感じからソマリア人っぽい。
「ヤーマンのビザが欲しい。」
と言う。
何?ヤーマンて。
ジャマイカ?
首をかしげている俺の姿を見て、
「イヤマンだよ。」
と言い直してくれた。
イヤマン・・・多分イエメンかな。
そしてコートを脱ぐ彼。コートの下は薄汚れたGジャン。
鏡に写る自分の姿を見て、
「しまった。シャツを着忘れた。ちくしょう!」
とシャツを着忘れたことをとても後悔していた。
Gジャンなのに?と心の中でつっこんだ。
カメラを手にとり、ファインダーで彼を覗く。
シャッターを押した瞬間、彼が話し始めた。
「あ~!」
1発撮りだと思ったらしくえらく取り乱している。
「だまって!」
と強めに言ってだまらせ、写真を撮った。
5分後でてきた写真を見て男性、
「これ本当に大丈夫?ほらコレ見て。歯が出ている。」
と写真を見せてきた。
口は閉じているが彼の前歯がちょっとだけ見えている。
しかしよく見ないと分からない程度だったので、口を閉じていないという判断にはならないだろうと思い、
「あ~大丈夫大丈夫。100%オッケ~オッケ~。ダメだったら持っておいで。絶対大丈夫だから。」
と言って強引に帰らせた。

■ ■ ■
今日は疲れすぎていて集中力が0だ。
朝、ポットのお湯がかかって焼けどした右手が痛くてしょうがない。

■ ■ ■
女の子が来た。
「パスポート。」
と言うので、
「どの国の?」
と聞くと、
「ドミニカ共和国。」
と返ってきた。
ドミニカは珍しい。
ネットでサイズを調べる。
カナダのよりちょっと小さいくらいだ。
「サイズ分かったよ。そこに座って。」
と彼女を座らせて写真を撮る。
そこへちょうどTTCの制服を来た黒人男性が来たので、続けて彼の写真も撮る。*TTCはトロント市のバス&地下鉄会社。
またそこへさっきの歯が出ていた黒人男性が来る。
めんどくさいので後回し。

■ ■ ■
ドミニカン女性の写真とTTC男性の写真を色あわせして、プリントを始める。
歯が出ていた黒人男性に話しかける。
「どうしたの?」
と聞くと、
「さっき詳しい人に写真を見せたら、彼がこの写真は歯が見えているので100%送り返されてくると言っていた。だからもう一度取り直してもらいたい。」
という。
かなりウソ臭いがしょうがない。
「分かったよ。じゃあ撮り直そう。」
と言って彼を座らせた。
パシャ
パシャ
今度はOKだ。
プリンタのモニターで彼の写真を調整する。
なんとまた歯が出ている。
すごい歯だ。
「また撮り直しだよ。彼らの写真を切るからちょっと待ってて。」
と言って彼らの写真を先に終わらせることにした。

■ ■ ■
ドミニカパスポートは初だ。
しかしカナディアンサイズをちょっと小さくしたくらいなので、一度カナディアンサイズに切ってから、また小さく切ることにした。
TTCのおじさんと歯のおじさんが話している。
「私の前歯は大きくてね~。口を完全に閉じるのが難しいんだよ。矯正しようと思ったけど、70万かかるからやめたよ~。」
などと言っている。
おっさんが矯正しとったら怖いわ。と心の中でつっこんだ。
そして次の瞬間、親指に激痛が走った。
何を思ったか、裁断機のここから出てはいけない場所に親指が出ていたのだ。
「あいたたた~!」
やばい。
ちぎれてはいないものの、今日はもう仕事にならんだろう。
大騒ぎしているので、客も不安そうに見てくる。
押さえている右手を離し、恐る恐る被害状況を見てみる・・・
無傷。
客はみんな唖然としていたので、
「いや~ここに指を置いててこういう風に指を挟んでね~。見た?痛かったな~。」
と再現VTRをしてごまかした。

■ ■ ■
歯のおっさんと2人になった。
おっさんは、
「君が本当に頭にきているのは分かっているよ。申し訳ない。だが信じてくれ。俺は本当に努力しているんだ。」
と切なそうに訴えてきた。
おもしろい。
顔といい、礼儀正しさといい、この人はソマリア人に違いない。
「ソマリア人でしょ。」
と言うと、うなずいていた。
やっぱり。
やっと歯の出ていない写真ができて、彼に渡す。
最初の写真を渡してきて、
「この写真はもういらないので破壊してください。」
と言っていた。

■ ■ ■
前回のNew Eraのタトゥーの青年がまたお母さんと来た。(036参照)

■ ■ ■
7時50分頃、電話がかかってきて、男が質問してきた。
「今日は何時までやってる?」
でた。かけこみ。
「8時までです。」
とキッパリ言う。
「え~!あと10分で行くから待ってくれ~。」
そうやって甘やかせて苦い思いをしたことが多々ある。
10分=30分。30分=1時間とみて間違いない。
ここはあと何分論より、時刻で決着をつけんとまずいなと思い、
「じゃあ8時10分まで待ってやる。1秒でも過ぎたら店を閉めるから。」
と言って電話を切った。

■ ■ ■
かけこみの客を待つ間、掃除をする。
そして8時10分。
来ない。
頭の中で8時半に来るだろうという計算だったので、それほど驚かない。
8時15分、3人組が来店。
思ったより早くて逆に驚いた。
「ヘーイ!」
と元気よく入って来る。
去年来たソマリア人だ。
「遅いわ~。誰がこの残業代払うんだい?」
などと言いながら、撮影し、プリントする。
「まだK'Naan聴いてるか?」*トロント在住のソマリア人アーティスト。
とリーダー格の男が聞いてくる。
「うん。もちろん。」
と答えると、
「彼はK'Naanのいとこだぜ。」
と言ってきた。
またかいな。
こないだも太ったおっさん連れて来ていとこだって言ってたじゃん。
日本のどこから来たかと言う質問に、
「ヒロシマ。」
と答えると、一同
「お~。」
となっていた。
ちなみにヒロシマ・ナガサキの知名度はすごい。
しかし、何故か今でも放射能が残っていて、奇形児が生まれていると思われている。
「じゃあね。」
と彼らを送ると、写真を撮られたソマリア人が、
「サイナラ」
と言って帰っていった。

■ ■ ■
さすがに疲れがたまっているので、休まんともたんと思い、ボスに電話で
「明日休むから。ガチャン。ツーツー。」
と休む宣言をしてやった。
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by canadianman | 2010-02-23 22:05 | 業務日誌

047 まわりくどい

■ ■ ■
出勤するなりボスが、
「TAQ!あのDVDどこに置いた?」」
と聞いてきた。
あのDVDじゃわからんわ。
「お前がこないだこの棚を整理したからな~。」
ボスは何かあるとすぐ人のせいにしてくる。
何のDVDを探しているのか分からないまま、とりあえず探すふりだけする。
そして
「ないわ~。」
と残念そうに言い、レジ周りの掃除を始める。
ボスの隣に一人のお客さんが立っているので、そのお客さんから預かったDVDなのだろう。
遠目でちらちら見ていると、DVDが置いてあるところの一番前にあるDVDのケースを開いて、お客さんに、
「あった~!」
と言っていた。
人のせいにすんなや。

■ ■ ■
ベトナム人の姉ちゃんが来た。
「あなた新しい人?中国人?それとも日本人?」
選択肢に日本人があるのは珍しい。
「そうそう最近からだよ。日本人。でもなんでわかったの?」
と聞くと、
「目。」
という答え。
なるほどベトナム人に一重まぶたはいない。
それで見分けれるのか~。
ちなみに俺の目は超一重。

■ ■ ■
今日は月曜なのに、珍しく一瞬「ひとりマクド」になった。
パスポート写真が数人、そして一人の黒人のおっさんがスナップ写真を撮ってくれという。
しかしとてもいい人で、
「お客さんがはけて暇になってからでいいよ。」
と、待ってくれている。
やっとパスポートが片付き、彼の番になったので、
「さてどうしましょう。」
と聞くと、
「ひとつ聞かせてもらうけど、もし今ここで、君に写真をお願いしたら、君はネガを処理して現像して、プリントするよね。そして私に渡してくれることになるんだろうが、今ね、現時点ですぐ写真を撮ったとして、今日中に私が写真を手にする可能性というのはどのくらい残っているものなのだろうか。」
と言ってきた。
あまりにも長く、「ネガ」というキーワードもでてきたので、よく分からんと思い、
めんどくせ~となって、
「フィルムの現像はやってません。」
と答えた。
そしたら、
「いやいやいや。そういうことじゃなくて、もし今ここで・・・
・・・いるものなのだろうか。」
とまた訳の分からんことを言って来た。
ああフィルムが買いたいのかと思い、
「1本$5.99です。」
とフィルムを見せてあげた。
そうしたらまた、
「いや~。君は私の言っていることが理解できていないようだね~。もし今ここで・・・
・・・いるものなのだろうか。」
わからん!
するとパスポートの写真を待っていた男性が見かねて、
「彼は、ここで写真を撮って、すぐ写真を受け取れるか?って聞いてるぜ。」
と要約してくれた。
「そんなもん5分でできるわ。」
とちょっと愛想悪く言う。
すると黒人男性はそのお客さんに、
「いや~。分かりづらい?私の話。どこに行ってもこういう感じで通じないんだよ。」
と悲しそうに言っていた。
まわりくどいねん!
その後も彼とのまわりくどいやりとりは続いた。

■ ■ ■
黒いコートを着た、背の高い男性がやってきた。
パスポート写真が欲しいという。
特に態度が悪いわけでもなく、おとなしいのだが、全く愛想がない。
ちょっと怖い。
黒いコートを脱ぐと、赤のガラもんのパーカー。
そしてそれを脱ぐとまた同じような赤のTシャツ。
多分ブラッズ。*ブラッズ=ギャング。赤がメインカラー。
ちょっとびびった。

■ ■ ■
「ハイ。マイフレンド。覚えてる?」
と男性とお母さんが入って来た。
前に手と足の写真を撮ったらいくらかと聞いてきた人だ。
彼は英語がほとんどダメで、スペイン語で話しかけてくる。それをお母さんが通訳するといった感じだ。
変な注文もあるものだなと、撮影を始める。
まずは彼の手。
袖をまくると手首の所に3本の線状の古傷があった。両方ともだ。
そして足の撮影。
ふくらはぎにまた何か痛々しい古傷。
ええ~なに~?
拷問の跡?
めちゃめちゃ気になったが絶対訳ありなので聞けなかった。
気になる・・・
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by canadianman | 2010-02-22 22:20 | 業務日誌

046 国籍不詳

■ ■ ■
タミル人男性が来た。
言葉遣いといい、笑顔といい、とても上品な人だ。
しかし残念なことに、彼に触るたびに静電気がくる。

■ ■ ■
ベトナム人の若い夫婦が来た。
写真ができあがるまでの間、最近ポーにはまっているという話をした。
するとポーが通じていない。
レストランのメニューは確かPHOの上に?マークがついている表記だった。
「麺。麺。ライスヌードル。」
と言って何故かラーメンを食べる仕草をしてしまったが上手いこと通じた。
「ああ。フォーね!」
そうだフォーだ。
ずっとポーだと思っていた・・・
発音は「フォー」を3の倍数のときのように上に抜けるように発音する。
ちなみにベトナム語でThank youも教えてもらった。
「キャメン。」のような「カモン。」のような発音だった。
ベトナム人のお客さんも多いからさっそく使ってみよう。

■ ■ ■
白人の家族が来た。
市民カードとパスポートの写真が欲しいとのこと。
「じゃあ誰から撮る?」
とカメラを構えたが、
「ちょっと待って。着替えるから。」
と言って、4歳くらいのチビッコふくめ全員スーツに着替え始めた。
家で着てこいや。
20分ほど待ってやっと撮影にとりかかる。
しかし残念なことにチビッコのシャツが白だ。
白い背景なので、白い服は不可なのだ。
しかしなんとしてもオシャレして撮りたいお父さん。
苦肉の策でお父さんのジャケットをチビッコに着させる。
まるでロボットだ。
「動いちゃいかん!」
と言うお父さん。
面白すぎる。
そしてお父さんの番。
「う~ん。真っ直ぐじゃないな~。ちょっと体がねじれている。」
などと不合格が続き、10枚くらい撮らさせられた。
勘弁してくれ~。
これほどオシャレに気を使うし、英語じゃない言葉を話しているので、フランス人に違いないと、
「フランス人でしょ。」
と言うと、ロシア人だった。
お父さんは昔写真屋で働いていたそうだ。
それで細かいのね。

■ ■ ■
中国人の夫婦が来た。
昨日ならった発音を試すチャンスだ。
「我是日本人(うぉ~すぃ~り~べんれん)。」
大きくはっきりと言ってみる。
「おお。ジャパニーズ!」
一発で通じた。
へへへ。

■ ■ ■
パスポート写真のお客さんで店が混んでいるときに、スーツを着た太った黒人のおっさんが来た。
そして
「全身の写真。」
とジェスチャー付きで注文してきた。
この忙しい時間帯には少々きつい注文だ。
というか、このおっさん昨日のテカテカおっさんか?
だとしたら最悪だ。
しかし特にからんでくる訳でもないので、違うおっさんのようだ。
「ちょっと待ってくださいね。」
と言い、パスポート写真の客を全部終わらせる。
「じゃあ写真撮りましょう。」
と言って撮影を始める。
明るい茶色のスーツにチェックの白いシャツ。靴はスーツと同じ色の茶色だ。
とてもオシャレ。
黒人はどの色を着てもキマるからうらやましい。
出来上がった写真を見せると、とても満足してくれた。
「いや~やっぱりいい仕事をするなあ。前に君にパスポート写真を撮ってもらって気に入ったからまた撮りに来たんだよ。今日は教会の帰りだからいい格好してるからねえ。」
と嬉しいことを言ってくれた。
しかし、誰だったっけ。なんとなく覚えてるけど・・・
記憶をたどっていく。
分かった!
オーライおじさん!(033参照)
今日は「オーラィッ」の回数が少ないから気づかなかったが、「オーラィッ」の言い方はあのときのままだ!
嬉しい!
特大プリントとフレームも注文してくれたのでなお嬉しい。
どこから来たのか尋ねられたので、ジャパンと答えると、
「わ~お。やっぱりそうか~。だから素晴らしい腕なんだなあ。こんな店をアフリカで経営したら絶対にもうかる。今度ビジネスの話をしよう。オーラィッ。」
と握手を交わし、ご機嫌で帰っていった。
次は水曜に写真を受け取りに来るので楽しみだ。

■ ■ ■
中東系のおじさんが来た。
もの静かな人だ。
これと同じサイズでと、写真をみせてきた。
前回のアフガニスタン人と同じような写真だ。(019参照)
「アフガニスタン?」
と聞くと
「ノー。」
と言われた。
「どこの国か教えてもらえる?」
と聞くと、また
「ノー。」
と言われた。
えええ~
でも訳ありの国なら、証明写真撮って政府にチクられても嫌だろうからしょうがないか。
しかし気になる・・・

■ ■ ■
今日も6時半に店を閉めた。
まだ薄明るい中、向かいのモールにあるPizza Pizzaというピザ屋に行く。
昨日ラプターズが100点以上とったので、タダピザがもらえるからだ。*ラプターズはトロントのNBAチーム。ラプターズが試合で100点以上取ると、Pizza Pizzaでその試合のチケットと引き換えにピザがもらえる。
夕方だから激混みを予想していたが、意外にも人が少ない。
よかった。
椅子にカバンを置きチケットを探す。
ない!
確実に入れたはずなのにない。
ない!ない!ない!
すると後ろから店員のお姉さんが声をかけてきた。
「ラプターズのチケットが見つからないんでしょ?」
「うんそんなんだよね~。くやし~。」
と言うと、
「いいわここは私が払っておくから、今度見つかったときに持って来てくれればいいよ。どのピザがいい?」
と言ってくれた。
しかもタダになるのは具のない一番しょぼいやつなのに、なんて優しいんだ!
同じJane x Finchで働くものとして、その素敵なカスタマーサービスをめちゃくちゃリスペクトした。
そのピザの味が格別だったのは言うまでもない。
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by canadianman | 2010-02-21 22:54 | 業務日誌

045 昼飯冷めたポー

■ ■ ■
中国人のカップルが来た。
女の子はカナダに来て間もないのか、一歩後ろに引いて、男の方が注文してきた。
彼女のパスポート写真が欲しいとのこと。
「カナディアンパスポートだよね?」
と確認をしてプリントする。
できあがった写真を見て、男があせって尋ねる。
「これって市民カードに使える?」
でた~。
「サイズ全然違うよ。だから確認したじゃ~ん!」
女の子に「だからいったじゃない!このアホ!(予想)」と言われ、頭を抱えている男の姿が情けなかった。
市民カード写真の待ち時間、玉緒さんに教えてもらった中国語を試す。(034参照)
「我是日本人(うぉ~すぃ~り~べんれん)」
2人とも、「?」マークの顔をしている。
すべった。
しかし途中でやめるのも嫌なので、ジェスチャーも交えなんとか伝えることができた。
多分顔が真っ赤になっていたであろう。
本場の発音を教えてもらったので、次からはいけそうだ。
支払いはクレジットカードで払うと言うので、レシートにサインしてもらった。
漢字なのかなと思ってみていたら、アルファベットだった。
しかしそのサインが字の上手な日本人の女子が書くアルファベットと同じだったので、びっくりした。
こういうバランスで書くと美しい文字であるという感性が一緒だ。
これは大発見。

■ ■ ■
お客さんのパスポート写真をカットしていると、外からの視線を感じた。
パッと窓の外をみると、一組の夫婦が歩いていて、目が合ったあったとたん男性がこちらに手を振って来た。
誰か分からずに手を振り返したが、あとで考えるとあのときのいいお客さんだった。(009参照)
やっぱりいい人だ。

■ ■ ■
黒人男性が来た。
「ヨウ。俺の全身の写真を撮ってくれよ。1枚いくらだ。」
証明写真はさくさく撮れるから問題ないが、スタジオ写真となると準備がそれなりにかかるので、最低4枚はオーダーしてもらうようにしている。
「こうこうこうでいくらです。」と説明すると、
「高いわ。俺は1枚だけ欲しいんだよ。」
と言う。
「特別に1枚で撮ってあげるけど、割高になるよ。」
と言うと、また高いと文句を言い始めた。
するとそこにあぶらテカテカの太った黒人のおっさんが、競輪選手のようなサングラスをかけて入って来た。
手には紙袋を持っている。恐らく酒だ。
入って来るなり黒人男性と親しげに話を始めた。
そして、
「ヨウ。俺はいつも来ているお客さんだ。わかるか。俺の写真を撮ってくれ。いくらだ。」
と言う。
またかいなと思いながら同じ説明をする。
すると案の定高いと文句を言いまくる。
しかも2人で一緒になって、
「おい聞いたか?」とか、「今コイツ○○って言ったよな~」
などと確認しあいながら攻めてくるのでめちゃくちゃタチが悪い。
新たにプリント注文のお客さんが入って来たが、その人にまで話をふっている。
しかも声のでかさがハンパじゃない。
このまま騒がれてはかなりの迷惑だ。よしブチ切れるか。
「俺はここで働いてるから値引きできねえってさっきから言ってるだろう!納得できないんだったら明日出直して直接ボスと交渉するんだな。」
怖いおっさんだったが、今日はかましてやった。
するとテカテカのおっさんは
「もういい!明日来る!」
と言って帰っていった。
よかったよかった。

■ ■ ■
続々とお客さんが来はじめ、ひとりマック状態になってしまった。
やはり3時~4時は地獄だ。
バタバタあっちこっち走り回っていると、誰かが椅子に座っているのに気づいた。
さっきの黒人男性だ!
忘れていた。
テカテカのおっさんと一緒だと思っていたが、偶然出会っただけのようだ。
「ごめんごめん。」
と言って話を聞く。
先ほどのブチ切れが効果覿面で、まるで別人の様に静かになっている。
ちょっと悪い気がして、一枚ただにしてあげた。
もちろん写真にはすごく満足していた。

■ ■ ■
黒人と白人の姉ちゃんが来た。
白人の姉ちゃんは子連れだ。まだ20歳くらいのヤンママ。
プリント注文機の前で写真を選んでいる。
彼女たちからちょっと離れた位置でパソコン作業をしているので、はっきりとは聞こえないが、
白人の姉ちゃんが「Ni**a」と言っているのが聞こえる。*黒人のことを指すタブー。日本人にジャップと言うのと同じ。黒人同士ならOK。
え~言ってもええんかいな。
キャッキャ盛り上がりながら写真を選んでいるのでOKなのだろう。
写真を選び終えたので、色校正を始める。
子供の写真、自分の写真と続き、最後の写真は背中のでっかいタトゥーの写真だった。
はいと写真を渡すと姉ちゃん、
「これ彫り士が入れる文字間違えちゃったの~ひどいでしょ~。」
と言っていた。
え~取り返しつかんがな~。
レジに値段を打っていると黒人の姉ちゃんが、
「あなた鼻ピアスしてるじゃない!」
とびっくりしていた。
どうせまた笑うんやろ。
と思って、
「これって女の子のものなんでしょ~。知らなかったけどさ~。」
と先制攻撃しかけたら、
「そんなことないわよ!私のベイビーもしてるわよ。かっこいいよそれ。」
と言ってくれた。
なんだ。よかった。

■ ■ ■
黒人のおばちゃんが娘と来た。
まん丸の顔だ。
声が高くてかわいらしい。
「キレイなパスポート写真を撮ってちょうだいよ~。このでっかい顔を小さく写してよ~。」
と舌をぺっと出した。
撮影が終わり、プリンターの画面でサイズを整える。
おばちゃんは大満足。
「あらやだ~みてこの私の腹~。ここまでは入らないんでしょ~?あ~よかったわ~。何なのこの腹~。あっははは~。」
と言って肩をベシベシ叩いてきた。
うける。
写真を渡すと大喜びして、
「前に働いていた女の子がいるでしょ。あの子に写真を撮ってもらったらすごく良かったの。ボスに撮ってもらったことあるけど、イマイチだったわ~。でも、あなたの写真は最高よ。あなたが一番ね。今度はパスポートじゃなくてスタジオ写真撮りに来るからよろしくね!」
そう言って帰っていった。
カメラもライトも同じなので誰が撮っても同じなのだが・・・
やはり接客態度だろう。
さすが日本人。

■ ■ ■
今晩は7時からラプターズの試合があるので、どれだけ遅くても6時には店を閉めたい。*ラプターズはトロントのNBAチーム。
しかしそんなときに限って次々お客が来る。
くそ~ボスのやろう。どこに行ったんだ~。

■ ■ ■
ミスターエイドリアンが来た。(020参照)
彼は今日もゴージャスだ。
香水のつけすぎで鼻がつんとする。
携帯電話で話をしながら、一枚のDVD-Rを取り出し、コピーするように頼んできた。
電話を持っている左手にさらにもうひとつ電話を持っているのが気になって仕方がない。
ボス同様電話中は意識をとられすぎて変な行動をするタイプなのだろう。
DVD-Rの中には家族で撮った写真が入っていた。
結構データ量が大きいので15分ほどかかりそうだ。
今すぐ欲しいとのことなので、ミスターエイドリアンに座って待ってもらうことにした。
ミスターエイドリアンの隣で他のパソコン作業をする。
別に聞いている訳ではないが、どうしてもミスターエイドリアンの電話が聞こえてくる。
いつも元気な彼なのだが、今日はやたら暗い。
しかも沈黙が2分くらい続いたりしている。
向こうがずっとしゃべっているのか、それとも深刻な話なのか・・・
前回の状況が状況だけに、何か奥さんにバレた?
なんて変な心配をしてしまう。
コピーが終わった頃、ちょうど電話も終わった。
元気がないミスターエイドリアンは嫌なので、
「今日のスーツめちゃくちゃスタイリッシュですね。こんなの初めて見ましたよ。」
と模様の入った濃い茶色のスーツを褒めた。
すると、
「ありがと!ほらこれ・・・。ベルサーチでした。」
と内側のタグを見せてくれた。
金持っとるな~。
ちょっと元気になってゴリゴリのメルセデスで帰っていった。

■ ■ ■
一瞬客が途切れたのを見計らってさささっとマシンの電源を落とした。
「この写真をコピーしてくれない?」
とお姉さんが一足遅く来たが、明日にしてもらった。
よかった。電源落としといて。
結局店を閉めたのは6時半になった。
30分遅刻した。
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by canadianman | 2010-02-20 21:31 | 業務日誌

044 頭上注意

■ ■ ■
今日は暖かい。
気温が2℃もある。
久々にのぞいた青空を満喫しながら、Jane x Finchまで歩く。
飛んでいる鳥を見ながら、あれはレッドテイルホークだ、あれはヨーロピアンスターリングだなどと、鳥の名前当てを楽しむ。
集合団地の脇を歩いているときに、アパートのほとりにある木の枝に目が止まった。
カラスだ。
やけにボサボサしている。
と思ったらヅラが木に引っかかっていた。
ベランダに干していて飛んだのだろうか。

■ ■ ■
今日は珍しくボスがいる。
ボスが〆切間際、もしくは過ぎた仕事をパソコンでしているので、けっこう暇だ。

■ ■ ■
腹が減った。
今日の昼飯はスリランカフードにすることにした。
前回店員のお姉さんに教えてもらったタミル語を使ってみよう。(038参照)
どんなリアクションをするか楽しみだ。
スリランカンレストランは丸焼き専門店の隣にある。
ドアをあけ、地下へ降ていく。
いつものように誰もいないのでピンポンを鳴らす。
「ハーイ。」
前回と違うお姉さんが来た。
「わなっかむ。(こんにちは。)なーるべじろてぃたんご。(ベジロティを4つください。)」
つまることなく、すらっと話せた。
よしいいぞ。
問題は通じるか・・・
「よくできました。」
と笑顔で返してくれ、ちゃんとベジロティを4つ袋に入れてくれた。
よっしゃぁ。
これで完璧に覚えた。

■ ■ ■
よい天気とタミル語で嬉しくなってキラキラの笑顔で店へ戻ると、2人の黒人女性がプリント注文機の前に立っていた。
「ハーイ」
と機嫌よくあいさつすると、
ものすごく無愛想に
「ハイ」
と返してきた。
テンション下がるな~と思って顔を見ると、なんとこの間のチープ女。(036参照)
一瞬でハッピータイムが終了した。

■ ■ ■
今日は連れが違う女性だが、やはりマナーは最低だ。
しかし前回の件で耐性がついているので、それほど彼女らの態度・言動は気にならなかった。
今回は全額払わせた。

■ ■ ■
ボスが電話をしている。
電話をしているときの彼の行動はおもしろい。
今日は奥の部屋へ行き、
バッターン!
と思いっきりドアを閉めた。
すると
ウーーーー!!!!
と爆音でアラームがなり始めた。
10秒くらいして音が止まったが、奥の部屋でめちゃめちゃ焦っていたに違いない。
想像してわろた。
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by canadianman | 2010-02-19 21:52 | 業務日誌

043 みんな外国人

■ ■ ■
黒人の女の子とお母さんが来た。
娘は前回来てくれて、写真の出来にすごく満足してくれた子だ。
お母さんにお勧めしてくれたのだろう。
こういうのは嬉しい。
「ハーイ!」
今日はお母さんの写真だけ撮りに来たようだ。
「パスポート写真いくら!」
お母さんはかなり豪快な感じで、見た目はジャイ子似だ。
値段を説明して、カメラをつかむ。
「ちょっと待って。髪セットするから。」
とジャイ子。
髪のセッティングに5分くらいかけ、万全の体制で挑むようだ。
パシャ
パシャ
撮影が終わるとすぐに
「どうどう?見せて見せて」
とジャイ子が寄って来た。
カメラのディスプレイで写真を見せると
「キャー!かわゆーい!」
と大感激していた。
そして今度はプリンター付属のパソコンで色校正をする。
鼻息からして、ジャイ子が右後方にいるのが分かる。
パソコンのモニターに写真が表示されると、
「キャー!かわゆすぎる~!ん~ちゅっ!」
と投げキスをしているようだった。
おもろすぎる。
手元に置いておいておく用に追加注文してくれた。

■ ■ ■
理知的な黒人青年が来た。
テキパキと賢そうに話す。
消防士用の証明写真のオーダーだ。
カメラをつかんでいざ撮影しようと彼を見ると、鏡の横に無造作におかれた椅子に腰掛け、めちゃくちゃ姿勢を正していた。
「あの~そこじゃないんですけど・・・」

■ ■ ■
中東系の男性が来た。
パキスタンパスポートの写真が欲しいと言う。
この男性、目の下のクマがひどい。
漫画にでてくるどろぼうのようだ。
撮影し、パソコンで色をちょと明るくしてみる。
5分後でてきた写真をチェック。
・・・
どろぼうだ。
何か言われないかな~とドキドキしながら写真を渡す。
無言で写真を見つめる男性。
やば・・・
「グード!ナイスピクチャー!」
おおよかった~。

■ ■ ■
黒人の若者が来た。
ガーナのビザ用写真のオーダーだ。
移民の2世はどうも出身国に対して負い目を感じているようで、
カナディアンパスポートを持っていることをしきりにアピールしていた。
9年前に移民してきて、それから初めて行くらしい。
「ありがとう。」
と写真を渡し、レジ台からパソコンのところへ戻り、仕事を続けていると、
若者は入口のところで立ち止まって手に持っているものを注意深く見ているようだった。
写真をチェックしているのだろうと思い、
「いい写真だろう。エイ?」
*「エイ?」は「でしょ?」と言う意味のカナディアンスラング。
と言うと、
にや~っと振り返って
「ナイス!ありがとう。」
と言って帰っていった。
へへへ。

■ ■ ■
ボウズ頭で大きな耳で、ものすごい笑顔のアジア人男性が来た。
どうやら笑顔はデフォルトのようだ。
あまりにも素敵な笑顔なので、きっと幸せなんだろうなあと、こっちまで幸せな気分になった。
カンボジアから来たらしい。

■ ■ ■
腹が減った。
「5分で戻ります。」という張り紙をし、隣の隣のベトナミィーズレストラン、越南美食へ向かう。
毎回新しいメニューに挑戦しており、今日は前々から気になっていた
「エビカニスティッキーライスヌードル」*「スティッキー」とは「ねっとり」という意味。
を注文した。
名前からしてめちゃくちゃうまそうだ。
店へ戻り、奥の部屋に行って袋を広げる。
ポーには付いてくる香草類がついておらず、スープのカップひとつのみ。
あれ?とおもいながら蓋を開ける。
麺は最初からスープに入っているようだ。
はしでかき混ぜてみると、とろみのあるスープの中に太くて白い麺。
おお。これがうわさのスティッキーライスヌードルか。
熱そうなので、ふーふーして食べる。
ずるずる
思いっきり普通のうどんの麺だった。
スープがスティッキーってことか~い!
ひとりでつっこみをいれる。
ご存知の通り、とろみのあるスープはなかなか冷めない。
しかもこの店の料理はめちゃくちゃ熱い。
30分放置してから食べた。
ちなみにカニはカニカマだった。

■ ■ ■
黒人男性がパスポート写真を撮りに来た。
「昨日俺の家族が写真を撮りに来たんだよ。いい写真を撮っておくれよ!」
コートを脱ぎ、スウェット姿になった彼の写真を撮る。
そしてプリントが仕上がるまでの待ち時間に、メガネをかけた男性が来た。
この書類用の写真が欲しいと紙を見せてきた。
カナダの医療用カードの申込書で、彼の国籍のところがメキシコとなっていた。
初メキシコ人だ。
*メキシコ人だろうなという人はいたが、確認できたのは彼が初。
彼の服が白だったので、
「白い背景なので、このスーツのジャケットを着てもらえるかい?」
とジャケットを渡した。
すると先の黒人男性が、
「あ~。俺もそれ着て撮りたかった~。」
「それ着て撮り直してもいい?お願いだ~。」
と言うので、ボスなら絶対撮りなおししないけど、
「いいよ。」
と快く撮り直してあげた。
プリントができあがるまでの間、なんとなく3人で会話が始まった。
メキシコ人が、向こうのモールの方が安いという話をしてきたので、
これはまずい思い、
「確かに安いかもしれないけど、クオリティーが全然違うから。」
と言った。
すると黒人男性が
「その通り!前回のパスポートは向こうで撮ったんだけど、ほら見てごらん。真っ黒でしょ。それで今回はここで撮ることにしたんだ。値段なんて関係ないよ。いい写真が欲しいもの。」
と素晴らしいフォローをしてくれた。
最高のお客さんだ。
できあがった写真を見て、メキシコ人も
「本当だ、ビューティフル!」
と感動していた。
その後も会話が続き、出身国の話になって、まずはメキシコ人が出身国を言い、次に黒人男性に話がふられた。
すると
「ソマリア。」
という答えが返ってきた。
「おー!ソマリア人!ちょうど昨日ソマリア人が来たよ!」
と嬉しくなって言うと、
「だから昨日家族が来たって言ったじゃ~ん。」
と言われた。
なるほどね。
やっぱりソマリア人はいい人だ。
ちなみのこのメキシコ人も超いいやつだ。
日本から来たと言うと、
ソマリア人、
「日本は最高だよ。わたしの国ではみんな日本車に乗っているよ。ほかの電気製品とかも日本製を信頼して使っているよ。」
と大絶賛のお言葉。
なぜか3人で握手を交わし、
最後にメキシコ人が、
「Thank Youって日本語で何ていうの?」
と聞いてきたので
「アリガトー。」
と教えてあげた。
最後はみんなで
「アリガトー。」
3流ドラマのようでおもろすぎた。

■ ■ ■
ジャメイカンのさんちゃんがわざと変な歩き方をして入って来た。
今日も元気だ。
$5分の写真を注文する。
いろいろなところではしゃぐさんちゃんの写真がおもしろい。
孫はさらにすごいモヒカンになっていた。

■ ■ ■
黒人の男女が来た。
男性は普通だが、女性はサイド刈上げでかなりのオシャレさんだ。
しかしかなり怖い顔でもある。
写真ができるまでの間、この大きさの写真はいくらかとか、いろいろ質問をされた。
するといきなり刈上げ女性がぺチンと手に持っていた写真で俺を叩き、
「ヘイ!あなた鼻にピアスしてるじゃない!」
と笑っていた。
トロントに来て、男性の鼻ピアスは一人しか見たことがないので、うすうす感づいていたが、どうも女性のものらしい。
男性が、
「スタイルだよ。」
とフォローしてくれたのが妙に恥ずかしかった。
そして豪快な刈上げ女性と男性が自分の国の言葉で話しをしている。
「なんとかかんとかボンボクラ。」
あ。ジャメイカ人だ。
「ジャメイカ人でしょ。あなたさっき、ボンボクラと言ったもんね。」
と言うと
「あたしボンボクラなんて言葉使った?」
っとちょっと恥ずかしそうだった。
「あなたは出身どこ?」
と聞かれたので、
「ジャパン」
と言うと、
「あら、わたし今日ちょうど日本人の男を雇ったわよ。東京出身の。」
と言っていた。
この豪快な刈上げ女性の元で働いたら相当面白いだろう。
ちょっとその人が気になった。

■ ■ ■
8時になり、よし店を閉めるぞとマシンの電源を落とそうとしたとき、明日〆切のやってない仕事を思い出した。
今からかよ~と泣きそうになりながらパソコンの前に戻った。
さすが日本人。
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by canadianman | 2010-02-18 21:46 | 業務日誌

042 マイク

■ ■ ■
今日も極遅番出勤。
finchアヴェニューを歩いていると、先月来たグレナダ人女性とすれ違った。(024参照)
すごい記憶力。
もちろん向こうは覚えてないだろうけど。

■ ■ ■
昨年末に来た黒人男性が来た。
インパクト大だったので覚えている。
「ハーイ!元気~?」
向こうは俺が覚えていたことが嬉しかったようだ。
「オオ!俺を覚えてるのかいマイク!久しぶりだねえ!」
「今日はパスポート写真を撮りにきたんだよマイク。」
「いい写真を撮っておくれよマイク!」
この顔にマイクはないだろうと思いながら撮影の準備をする。
「若く見えるように撮ってくれよマイク!」
さすがに毎回名前を呼んでくれるので、悪い気がして、
「TAQです。」
と伝えた。
写真を撮り終え、いざプリントとなったときに、マシンがフリーズしてしまった。
バタバタしながら間をつなぐため世間話をする。
とにかくこの人は人がいい。
前回来たときに子供たちを国に残してきているという話を聞いていたので、出身を聞いてみた。
「イーストアフリカだよ。」
「へえ。イーストアフリカのどこなの?」
「ソマリア。」
「やっぱり!ソマリア人は礼儀正しいよね。俺ソマリア人好きだよ。あとK'naan。」*トロント在住のソマリア人アーティスト。
彼は嬉しそうにK'naanについての話を語ってくれた。
恐らくトロントのソマリア人のコミニュティーはそれほど大きくないから、みんな知り合いなのだろう。
結局マシンを再起動しなくちゃいけなくなったので、後で取りに来てもらうようお願いした。
ソマリア人がまた好きになった。

■ ■ ■
ガーナ人のおじさんが来た。
顔がまん丸のかわいいおじさんだ。
写真できるまでの待ち時間に話しかけてきた。
「俺プロフェッショナルのカメラを探してるんだけど、お勧めのカメラある?」
と言うので、今使っているNikon D70sをお勧めした。
「かなり古いカメラだから、大分安く買えるはずだよ。古いモデルだけどいい写真が撮れるから!」
「ありがとう!ところでフィルムを買えばいいの?」
素人か~い!

■ ■ ■
ナイジェリア人の親子が来た。
「パスポート写真いくら?」
こうこうこうでいくらですと答えると、
「WHAAT?高いわ!向こうのモールではもっと安いわよ!」
最近向こうのモールと比較されるので少々痛い。
*ちなみにフォローさせてもらうと、向こうのモールで写真を撮って、役所から不可をもらってこちらへ来るお客さんがけっこういる。写真を見せてもらったが、最低のクオリティ。
とりあえず様子をみながらふんばる。
「無理無理。それがうちの値段。雇われてるから値引きできません。」
「たっかいわ~。」
ぶつぶつ言いながら財布を取り出して
「ほら私今$20しかないのよ。それ以上は出せないわ。」
と財布を開く。
「あ。$30あった。」
よっしゃ。
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by canadianman | 2010-02-17 21:15 | 業務日誌

041 3時間なので

■ ■ ■
今日は遅すぎる5時出勤。
いっそのこと休みにしてほしかった・・・

■ ■ ■
ベトナム人のおじさんが来た。
こちらへ来るようにと手招きをしているのだが、手の甲を上にむけておいでおいでと、日本と同じ方法だった。
新発見。*北米では甲を下にして指で来い来いする。

■ ■ ■
アジア人女性が来た。
赤ちゃんを2人連れている。
パスポート写真を撮りたいとのこと。
最初にお母さんを撮って、次に赤ちゃん。
2人とも同じ顔だ。双子の女の子。
まだ3ヶ月らしく、髪の毛がうすい。
ハゲあがったサラリーマンのようにサイドだけ髪の毛がある。
やばいくらいかわいい。
色々な赤ちゃんをみるが、やっぱりアジア人の赤ちゃんが一番好きだ。
ちなみにアジア人の赤ちゃんが一番いい子して写真を撮らせてくれる。
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by canadianman | 2010-02-16 20:52 | 業務日誌

040 いろいろな値切り方

■ ■ ■
日曜は休みだったので、1日ぶりの出勤だ。
今まで働いていたお姉さんが、週末限定で復活したからだ。(020参照)
めちゃくちゃ嬉しい。

■ ■ ■
ジャメイカンのさんちゃんが来た。
赤のチェック柄で今日もオシャレだ。
「ヘ~イ!なんであなたたちお店開けてるの?」*今日は家族の日で祝日。
じゃあなんで来たの?

■ ■ ■
背が低くて、小太りの黒人男性が来た。
髪型は日本でいうパンチパーマで、どこからどうみても昭和時代のちょっと悪いおっさんだ。
ハンドバッグこそ持っていないが、黒の革靴はとがっていた。
「パスポート写真もらえる?」
意外にもソフトな口調。
声といい、姿といい誰かにそっくりだ。
誰だろう・・・
撮影した写真をモニターで見ているときに分かった。
竜ちゃんだ。
上島竜兵。
こんなところで何してるんですか?
めちゃくちゃいい人だった。

■ ■ ■
さんちゃんが、オーダーした写真を受け取りに来た。
今日は$6分だ。
「じゃあ明日ね~。間違いなく。」
と言って帰って行った。

■ ■ ■
インド人のおばさんが来た。
ボスと昔からの知り合いだそうで、まけてもらうよう交渉するからボスに電話させろと言ってきた。
たかが100円200円でバカらしいと日本人的感覚では思うのだが、値段の交渉が当たり前の国からしたら当然のことのようだ。
最近ビジネスどうよ的な話をしている。
あとで聞くと、昔写真屋を経営していたおばさんのようだ。
ボスからちょっとまけるようにとの指示が出た。

■ ■ ■
アメフト選手のような大きな黒人男性が来た。
「おいパスポート写真はいくらだ。」
めちゃくちゃ怖い。
こうこうこうで、いくらですと答えると。
「はぁ?お前だましてんじゃねえぞ~。なんだよその値段。」
とかなり挑戦的に値切って来た。
めちゃくちゃ怖い。
「向こうのモールの写真屋がいくらだろうと、うちはこの値段だから。俺は雇われの身なんだから、勝手にまけることはできないよ。」
とがんばって対抗するが全く効き目がない。
「じゃあもういい!」
と言って店を出ようとする。
ここからが本当の勝負だ。
この客はまた戻って来ると思えばそのまま行かせるし、戻ってこないと思えばちょっと安くする。
今日はあんまり売り上げがよくないので、逃すのは痛い。
「わかった。じゃあ$17でやってあげるわ。」
「話が分かるじゃねえか。」
そして写真を撮影しプリントする。
「よし。$15だけ払うぞ。」
「おいおいそりゃないぜ~カモーン!」
と言って$16払わせた。
まあこの男の怖さからして結構がんばったほうだろう。
えらいぞ俺。
と自分を誉めた。
*ちなみに正規だと$23・・・

■ ■ ■
高校生くらいの女の子が来た。
パスポート写真を撮り終え、料金を払うとき
「あなたちの正規の値段は$15くらいよね?わたしこの店のオーナーと知り合いで、いつも彼は$12にしてくれるの。いい?」
と聞いてきた。
「もちろん。」
と言ってまけてあげた。
こう言ってもらえると何のためらいもなくまけてあげられるのだが・・・

■ ■ ■
今日は値切ってくる客が少なかった。
よかった。
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by canadianman | 2010-02-15 21:55 | 業務日誌