カナダ一治安の悪い交差点にあるフォトスタジオで働く日本人の業務日誌


by canadianman

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028 雇われ店長

■ ■ ■
朝一番にドアを開けて入って来た男がこういった。
「ごめんちょっとここで待たせてもらっていい?車のキー閉じ込めちゃって。外は寒くてさ。」
北米の車はドアノブを引きながら閉めなくても鍵がかかるから絶対日本より閉じ込めが多いと思う。
その分開けてくれる業者が来るのも早いけど。

■ ■ ■
黒人のカップルが来た。
男性の頭に目がとまる。
サイドからトップに向かってブレイズ(編みこみ)して、頭のセンターライン上で三つ編みにしている。
編みこみモヒカンだ。
しぶい。
店をでるなり、
「エヨウ!シュガフェイス(たぶん友達の名前)!ボンボクラ!」
と友達を見つけて、あいさつを交わしていたので多分ジャメイカン。

■ ■ ■
黒人の若者が来た。
おしゃれさんだ。
とてもご機嫌のようで、鼻歌を歌っている。
そうとうご機嫌なのだろう、ビートボックス(ボイパ)まで始まった。
しかし残念なことに、
「ぺちゃ。ぺちゃ。ぺちゃ。ぺちゃ。」(*マニアの人へ:ドギーフレッシュ系のビートボックスのつもりだと思われる)
まんが日本むかし話で、おばあさんがご飯を食べている効果音にそっくりだ。
写真を受け取ると、そのままノリノリで出て行った。

■ ■ ■
中東アジア系のおばちゃんが来た。
「パスポートビザ写真もらえるかしら。いくら?」
「$12.99と消費税だけど、何に使う写真?パスポートと言っても国によってサイズ違うし、ビザも国によって全然違うからさ。」
「そんなもんパスポート写真はパスポート写真で一緒でしょうが。小さい写真のことでしょう。」
でた!
このタイプが一番困る。でてきた写真を見て初めてサイズが違うことに気づくタイプだ。
「インドのビザは3.5cmx3.5cmだし、ベトナムのビザは4cmx6cmだし、アメリカは・・・」
と理解してもらえるようがんばって説明した。
「いいのいいの。普通サイズにして。」
なんやねん普通サイズって!
「じゃあカナディアンパスポートのサイズにするよ!文句言わないでね!」
そう言ってカナディアンパスポートサイズにプリントして渡した。
面白くて陽気なおばちゃんだったが、サイズが違ったと怒ってまた来ないことを願う。

■ ■ ■
今日もひとりマクドナルド状態で昼飯抜きだった。
あのやろ~とむかつきながらボスに閉店の報告をした。
「今日は忙しかったか?」
「うん。」
「よし。明日はえ~と何時に・・・。明日電話するわ。ガチャ。ツーツー。」
今度からチョコビスケットはカバンに入れておこう。
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by canadianman | 2010-01-31 19:46 | 業務日誌

027 -18℃がこたえた

■ ■ ■
2人組のベトナム人女性が来た。
証明写真だ。
シャイなのか、会話はない。
黙々と写真を撮り、プリントし、写真をカットした。
できあがった写真を渡してお金をもらうと、
「名刺もらえる?」
と尋ねられた。
店を出てすぐ、
「すご~い!めっちゃキレイ!!!」
と2人で盛り上がっていたので、新しい客をゲットしたなと一人でにんまりした。

■ ■ ■
タミル人男性が来た。
見るからにいい人だ。
先週Sonyのデジカメを買ったらしい。
2人目の子供が生まれて、子供たちの写真を撮り、スリランカに住む親に写真を送りたいのだそう。
「前に持ってたデジカメがボロでね~。君のボスにそんなクソカメラは捨てて早く新しいの買えって言われてたんだよ。マイフレンド。」
「前のカメラは何だったの?」
と尋ねると、
「サムソンだよ。マイフレンド。」
と言ったので、
「あ~あ~ダメダメ!デジカメは日本製じゃないとダメだよ~。ジャパンナンバーワン。」
と言って日本を宣伝しておいた。
色を調節する。最近のデジカメは本当に写りがきれいだ。合格。
「このカメラいいカメラかな?マイフレンド。」
と聞いてきたので。
「ベリーナイス。」
と言ってあげた。
130枚もの写真だったので、30分待ってと言ったにも関わらず、さっきから俺の隣で一緒に写真鑑賞をしている。
「このカメラ、いいカメラだよね?マイフレンド。」
2回目だ。
「ベリーナイス。」
娘の写真を見ながら、
「今まではほんと真っ暗で最悪の写真だったんだよね~。うんうんクリアーに撮れてる。君から見てどう?クリアーかい?マイフレンド。」
「ベリーナイス。」
「これ2年の保障がついて全部で$350ポッキリだったんだけど、いい買い物だったよね?マイフレンド。」
「ベリーナイス。」
最後は
「ちょっとまけてよマイフレンド。」
と言ってきたので、ほんのちょっとだけまけてあげた。

■ ■ ■
竹センが来た。
中学生のときの社会の先生、竹本先生にそっくりなので竹セン。
竹センは本当にイライラさせるキャラだ。
英語がほとんどダメなので、しょうがないと言えばしょうがないのだが、思いっきり命令口調だ。
「メール、写真、プリントしろ。はやくしろ。」
と言ってきたので、インターネットを使わせてあげると、男の子の証明写真だった。
あ。これ見たことある。
プリント済みの写真箱に入っていた写真だ。
「あったよ。これでしょ。」
と見せると。
「違う。これ、印刷しろ。」
とパソコンの画面をさした。
「メガネ、だめ。きらい。」
どうやらメガネをかけていないバージョンの写真を印刷して欲しいようだ。
写真をみると頭が切れている。
「頭つくれ。」
も~なんやねん!分かっとるわい!と思いながら、Photoshopという画像編集ソフトで頭の部分を足して、肩を広げて、背景を白にして完璧な写真に作り変えた。
その作業の途中でも、増やしすぎだの、どうのこうのと口出ししてきて超イライラさせる。
分かっとるわい!だまってみとけ!と言いたくなる。
そして出来上がった写真を頼まれたサイズに切ろうとしたら、
「待て、きりすぎ。ここ、切れ。」
と中途半端なところで切れとの指示。そんなとこで切ったらどの申請にも使えなくなるぞ!
しかし竹センは言うことを聞かない。
指示通りに切ってやった。
最後値段を払うとき、前の写真はいらないから払わないとほざいてきたので、さすがに怒って払わせた。
「サンキュウ。」
とちゃんと言うので悪いやつではないのだが・・・
やっと帰ったと思ったらまた戻って来て、
「ホットメール、ちゃんとサインオフ。お前サインオフ。」
と言って来た。
分かっとるわい!もうしたわい!
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by canadianman | 2010-01-30 22:29 | 業務日誌

026 昼飯ポップコーン

■ ■ ■
先週家族写真を撮った黒人の女の子が写真を受け取りに来た。
まだ20代前半だと思うが2児のママだ。
合計6つのフレームに入った写真を渡す。
「オーマイガッシュ・・・」
写真を見せるたび、目をキラキラさせて大感激している。
「本当に嬉しいわ!どうもありがとう!」
この仕事をやってて良かったなと思える瞬間。

■ ■ ■
ルワンダ人のマリアムが来た。(024参照)
前回撮ってあげた写真を1枚プリントし忘れたらしい。
この人おもしろいのでめっちゃ世間話をしたいがボスがいる。
早くどっかいけ~!

■ ■ ■
俺が出勤してすぐに来たお客さんと2時間くらいおしゃべりを続けているボスがついに出て行った。

■ ■ ■
パソコンの作業をしていると、ドアが開いてシャカシャカとナイロンをこすり合わせるような音が聞こえた。
見るとアジア人のオッサンがものすごいウェアを着込んでいる。
今日は-14℃だ。無理もない。
彼の注文した写真をみると、凍った湖の上に車をつけて氷に穴を開けて釣りを楽しんでいた。
自然おたくにとってはたまらない光景だ。
「釣りするの?いいねえ。」
と言ったら、カメラに入っている写真を次々に見せてくれた。
1mのサーモンまで釣っている。
うらやましすぎる・・・
それでその格好ね。

■ ■ ■
スキンヘッド、あごの方まで伸びた口ひげ、いかついサングラス、そして杖。
本物のチカーノが来た。
思わず後ずさりするほどの威圧感。
しかしチカーノ、サングラスをとると、くりっとした優しい眼。そして穏やかな口調で、この写真を3種類の紙で印刷してくれと注文した。
光沢アリとかなしとかのことだ。
1時間後に取りに来ると言って出ていった。
もちろんやりかけの仕事をすべて中断し即プリントしたのは言うまでもない。
しかしその写真がおっさんにメガネをかけさせ、少女のヅラをかぶらせて、ピンクの服を着させた肖像画だったものだから、完全にノックアウトされた。
帰ってきたチカーノに写真を渡すと、じっくり写真を見つめ、うんちくを語りはじめた。
自分はフィルム時代からのフォトグラファーで、今の若いもんはデジタルしかしらんのでうんぬん・・・
もちろんごもっともと思って聞いたが、彼の手元にある少女のヅラをかぶったおっさんの肖像画が気になってしかたなかった。
また来るからと言って、握手を交わして別れた。

■ ■ ■
ベトナム人男性が来た。
250枚ものプリント。
一枚一枚、色と明るさを校正する。
忙しいときならたまったもんじゃないが、今日は暇なので楽勝だ。
ベトナムに旅行に行ったときの写真だった。
20分もベトナムの写真を見続けていると、自分も旅行に行ったような気分になる。
おいしい仕事だ。

■ ■ ■
ジャメイカンのさんちゃんが、
「今日もプリントしに来ました~♪ 楽しいパーティーの写真よ~♪ プリント注文はもう一人でできるのよ~♪ そうでしょ~♪」
と歌いながら入って来た。
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by canadianman | 2010-01-29 21:47 | 業務日誌

025 ふるさと

■ ■ ■
今日も出勤して5分でボスが店を去った。

■ ■ ■
フレームしないといけない写真がたくさんたまっている。
図画工作は得意だったので、ボスがいないときのフレーミングは楽しい。

■ ■ ■
フレーミングをしていると、南アジア系の男が来た。
入ってくるなり
「ボスはどこ?」
結構この質問からくる客が多い。
ボスと顔見知りだからボスがいるとまけてもらえる。
しかしこのチャイニーズガイは知らない。
まけてもらえない。
ボスに会わせろ。
早い話がこうだ。
だからこの質問から来る客には相当の悪態をとるようにしている。
「あ?知らん。」
「ちっ困ったな~。おい。パスポート写真はいくらだ?4枚。」
「$12.99プラス消費税。」
「おいおい~そりゃないぜ~お前のボスはいつも$10ぽっきりにしてくれるぞ。どこだお前のボスは?」
「はあ?しらん。」
「なあ$10でいいだろ?いつも$10しか払ってないから。」
「はあ?俺はあんたを知らないからまけてやる義理なんてないだろ。それに俺はここで働いてるんだ。勝手にまけたらボスに怒られるわ。」
そしてフレーム作業の続きを始めた。
こんな感じでめっちゃ悪態ついてやって、まけても$1くらいにする作戦だ。
2人の間に超険悪なムードが漂う。
男が尋ねた。
「どこの出身?韓国?」
「ジャパン」
とそっけなく言うと、
さっきまでしかめっ面だった男が急に笑顔になり、
「オオ!コンニチワ!」
そして
「ワタシ、トチキケン、イバラキケン、チバ、サイタマケンイッタコトアルヨ!」
と言って来た。
なにぃ~!
「ええ日本にいたの?」
と聞くと
「ハイ、1year half。」
「ワタシニホンジンスキ。ニホンジンノココロヤサシイ。」
おおめっちゃいいやつじゃん!
「おっけ~$10にしてやるから早くその椅子に座りな。」
と瞬時にして友達になった。
写真ができあがるまで、彼が日本で上司に飲まされすぎて、わけがわからんほど酔っ払い、家への帰り方が分からず困っていると、見知らぬ女性が駅までつれていってくれた話を聞かせてもらった。
「オトコモーイロイロ♪ オンナモーイロイロ♪」
人生いろいろまで知っていた。
職場で日本語を話せるのは本当に嬉しい。
超ハッピーな気分になった。
ちなみに彼はバングラディシュ出身だった。
新しい国追加。

■ ■ ■
先週あたりから、閉店まぎわに
「このお店いつまで空いてる?」
「パスポートって申請してからどのくらいでもらえるか分かる?」
この2つの質問を繰り返すベトナム人のおじいさんがいるのだが、今日はやっと営業時間に来た。
「パスポートだね。準備できたら声かけて。」
と撮影してあげて、世間話に付き合った。
アジア系のおじいさんと話しているとなんか癒されるので、けっこう好きだ。
日本のおじいさんと話しているような感じ。
ベトナム人と日本人は結構似ているなといつも思う。

■ ■ ■
若いあんやんが来た。
写真にハートマークとI Love Youという文字を入れたいらしく、お願いできるかと尋ねてきた。
できることはできるが、あまりお金も取れないし、めんどくさいので、高くなるからやめた方がいいよと言って、普通のプリントだけにした。
色を調整するため写真を見ていると、カナダでないところで、道も舗装されていないような場所で、家の中で結婚式をしている写真だった。
あんやんが写真を取りに来たので、
「どこの国?」
と尋ねたら、
「Guyane」
と返ってきた。
よっしゃまた新しい国。(あとで調べるとフランス領ギアナ。発音は確かガイアーヌだった。)
嫁はんを国に残してきているらしく、この写真を送るんだそう。
まだ若いのにかわいそうだな~その辛さよ~く分かるよ。
と彼に同情し、
「じゃあI Love Youっていれよっか。」
と「I Love You 嫁はんの名前 ハート」
と入れて、大きいプリントにしてあげた。
もちろん金とったけど。

■ ■ ■
閉店間際に口ひげをたくわえた男が来た。
ものすごい気さくな人だ。
鏡の前に立ち、毛が薄くなって頭が寂しいから、くしでがんばって盛っているんだと説明してくれた。
俺の顔を見るなり、
「コリア出身?ジャパン出身?」
と聞いてきたので
「ジャパン」
と答えると、
「ジャパンはいい国だよね~。」
と言ってくれた。
ちなみに日本を知らない人にまだ出会ったことがないから、世界での日本の認知度ってものすごいんじゃないかと思う。
最後写真を渡すと
「アリガト!」
と言ってくれた。
今日はいい日だった。
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by canadianman | 2010-01-28 20:55 | 業務日誌

024 アサンテ

■ ■ ■
黒人の女の子が写真をプリントしに来た。
プリント注文機に彼女のメモリーカードを挿し、操作方法を教えようとすると、
「オッオー。その前に私の写真撮ってよ(彼女のデジカメで)。そしてプリントするわ。」
と止められた。
「え~。俺プロフェッショナルだから、俺の人差し指はタダじゃないよ!ユノー?」
と言いながらしぶしぶ写真を撮った。
「あなたメールにある写真もプリントできる?」
と聞かれたのでもちろんと答え、パソコンを使わせてあげた。
「どこに保存すればいい?」
と聞かれたので、隣に座って画面を見るとメールがフランス語。
「フランス語しゃべるの?フランス出身?」
と聞くと、ルワンダという答えが返って来た。
よっしゃ新しい国。
「すごい。英語とフランス語話せるんだね~」
というと、
「スワヒリ語も話すわ。」
とのこと。
バイリンガルならぬトライリンガルだ。
1時間後にとりにおいでと彼女を送った。

■ ■ ■
ルワンダっていったいどの辺だろうと、先ほどの女性のことを考えているとき、ふとあることを思い出した。
アサンテ。
確か彼女はスワヒリ語を話すと言っていたが、スワヒリ語でありがとうはアサンテだ。
日本で働いていた頃のボスがケニアにいたことがあって、口癖のように言っていた言葉だ。
よし、彼女が戻ってきたら言ってみよう。

■ ■ ■
ナイジェリアン男性が来た。
しゃべり方がタレントのボビーにそっくりだ。
「君どこから来たのコリア?チャイナ?」
と聞かれたので、
「ジャパン。」
と答えた。
するとボビーは
「俺コリアに住んでた事があるよ。」
と言ったので
「アニョハセヨ。」
と言ってみた。
するとボビー
「アニョハセヨ。ゴチャゴチャゴチャ・・・」
適当に言っているとしか思えない、怪しすぎる韓国語を披露してくれた。
ボビーおもしろい。

■ ■ ■
黒人女性が来た。
メガネをかけ、e-40にちょっと似た怖い感じの女性だ。
「このサイズで写真をお願い。」
と書類を見せてくれたが、グレナダのパスポートだった。
また新しい国!

■ ■ ■
ルワンダ人のマリアムが
「ごめんごめん、遅くなっちゃった~。」
ときゃぴきゃぴした感じで戻って来た。
こちらもつられて
「も~ずっと待ってたよ~。」
と、傍から見ると友達同士のようにかえした。
なぜかこの人親しみやすい。
出来上がった写真に赤ちゃんが写っていたので、
「君の赤ちゃん?」
と聞いてみると、
「違うわ、これは友達の赤ちゃん。私の娘はこっち。」
と20歳くらいの女の子の写真を指さした。
「シャラップ!うそばっか~。」
と軽く流そうとしたら、
「ほんとだって~!私に似てるでしょ!」
と言う。
なるほど似ているけど、
あんたいったいいくつやねん!
服もおしゃれでどうみても20代前半。
声もピンクの電話の2人の声を足して2で割ったような感じだ。
いくら若くして産んだとしても40前でしょ?
超若い。
そしてアサンテを思い出して、
「アサンテって分かる?」
と聞いてみた。
「ありがとうのことよ。」
何年も呪文のように聞かされていたアサンテ。
ついにネイティブの発音で聞けた。
感動しているとマリアム、
「スワヒリ語は簡単に覚えられるわよ。日本語と同じようにそのまま発音できるの。明日紙に書いて持ってきてあげるわね!」
と言って帰っていった。
なんかどこかで会ったことのあるような違和感のなさだった。
不思議。

■ ■ ■
ラテン系の女性が来た。
「パスポート写真お願い。」
と言われたので、どこ?と聞くと。
「コロンビアン!」
コロンビアもお初だ。
今日は超インターナショナル。
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by canadianman | 2010-01-27 21:38 | 業務日誌

023 押尾学

■ ■ ■
ジャメイカンの女性が来た。
注文は証明写真。
鏡の前で髪を整えていると、
「わたしこの男知ってるわよ!」
と言った。
見ると、黒人男性がトイレの前でガニ股でかっこつけている写真だった。
もう1ヶ月以上もそこにある。
「ええ。じゃあ早く取りに来いって言っといて!」
というと、
「いや、彼はジャマイカにいるわ。もう大分前に帰ったわよ。」
ええ~!!!
しかしよく考えると、こちらに住んでいる彼の家族が頼んだのかもしれない。
まあほっとこう。
それより驚いたのが、前にジャメイカンのさんちゃんがこの写真をみたとき、
「彼はきっとジャメイカンよ。肌の色とか、スタイルで分かるわ。」
と言ったことだ。
すごいなさんちゃんと思いながら写真を見つめていると、
彼の後ろにSizzlaのポスターがはってあった。
実はこれだったりして。

■ ■ ■
ものすごくでかい男が来た。
2m近くあるだろう。
フランス語なまりの英語で、カナダとアメリカのビザの写真を注文した。
そういえばまだフランス人は来てないぞ。
よし世間話から出身を聞いてやる。
と思ったら次のお客が来た。
残念。

■ ■ ■
白人とアジア人のカップルが来た。
そのアジア人男性が押尾学そっくりでびっくりした。
態度までそっくりだ。(全然知らないが想像で。)
証明写真のプリントができあがるまでの待ち時間で、彼が
「●●の英語ひっどいぜ~」
とものすごくバカにした口調であざ笑った。
それが、俺のことなのか、Faxしてもらえるか尋ねて来たベトナム人女性のことなのかは知らないが、
むちゃくちゃ頭に来た。
英語が上手くしゃべれない人を見下すほどつまらん人間はいない。
それが英語圏じゃないところで育って一生懸命英語をマスターした人間ならパンチ一発で許すが、
英語圏で生まれ育ったやつなら死刑だ。
性格までも押尾学だなコイツと思い、これがレストランならスープに鼻くそいれてやるのにクソーと心のなかでつぶやきながら、美しく写真をカットした。

■ ■ ■
白人女性が来た。
なまりのある英語でビザの写真が欲しいと言ってきた。
ビザといっても国によってサイズが違うのでどの国か聞かなければならない。
「どこ?」
するとひとつはカナディアンだと聞きとれた。
しかしもうひとつの国名がどうしても聞き取れない。
4回くらい聞きなおしただろうか。
さすがに彼女はイライラしている。
「エスタドスユニドスよ~!なんで~?」
しかしそんな国名は聞いたことがない。
これではラチがあかんと思い、
「じゃあ、悪いけど書いてみてよ。そしたら分かるわ。ごめんね。」
と紙に書いてもらうことにした。
すると
「EEUU」
と書かれてしまった。
そして
「エスタドスユニドス!」
とまたいう。
やばい。
完全にお手上げだ。
ちょうどそこにいたお客さんに、知ってる?と聞くと
難しい顔をして首をかしげられた。
するとお姉さん、最後の力を振り絞って
「エスタドスユニドスよ~!!!オバマ!オバマ!」
お客さんと二人で
「お~!ステイツ(アメリカ)!」
と合唱。
怒って帰る前に分かって良かった。

■ ■ ■
先ほどの女性が帰ったあと、EEUUをグーグルで検索してみた。
すると、
Estados Unidosとでてきて、スペイン語でアメリカ合衆国のことだとわかった。
そんなん分かるはずないわ!
と一人でつっこみを入れていると、先ほどの女性が戻って来た。
どうやら彼女より先にダンナが写真を撮りに来たのだが、2人のサイズが違うことに疑問を持ったらしい。
その写真を見ると、フランスなまりの2m男!
これは出身を聞くしかない!
出身を尋ねると、
「ウルグアイ。」
南米だった。
1ヶ国追加。

■ ■ ■
そろそろ帰る支度をするかと思ったらボスが現れた。
珍しい。
みると思いっきりパジャマだ。
何しとるんですか!

■ ■ ■
閉店間際にアジア系のおばさんが来た。
「この写真にスタンプ押してもらえない?息子が今タイにいて、送ってきたんだけどスタンプがいるのよ~。」
もちろんうちで撮ったものじゃないのでスタンプは押せない。
タイ追加!

■ ■ ■
パジャマですっかり気分は家なのだろう。
となりに座っているボスは左の方に上半身を傾けておしりをうかせ、
ブーっと確信犯的にへをこいた。
しまったと思ったのかどうかは分からないが、シーンとなった。
もちろん無視した。
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by canadianman | 2010-01-26 21:46 | 業務日誌

022 休みボケ

■ ■ ■
今日は3時に出勤した。
社長出勤だ。
奥の部屋で着替える。
チョコクッキーがなくなっていたので、新しいチョコクッキーを補充した。

■ ■ ■
黒人男性が来た。
パソコンの中に写真があるが、USBなどのメディアは持っていない。
どうしたらプリントすることができるかと聞いてきた。
ドキュメントに貼り付けてある画像だそう。
「じゃあ写真をメールして。ちなみにjpgじゃないとプリントできないよ。」
と言うと、
「なんじゃそれ?」
しかし彼は諦めず、何枚頼めばいくらになるかとか、やたら細かく聞いてくる。
メアドを教えたが、多分メールはこないだろう。

■ ■ ■
ボスが電話している。
一日の1/3は電話しているのではないだろうか。
電話しているときの彼はおもしろい。
あっちへ行き、こっちへ行き、手悪さをしてみたりとまるでボケ老人だ。
そんなボケ老人が奥の部屋へ行った。
ガサガサ、ボリボリ。
俺が持って来たチョコクッキーを勝手に開けて食べている。
もう慣れたがつっこみを入れたくなる。

■ ■ ■
今日は恐ろしく暇だ。
出勤してから客が10人くらいしか来ていない。
休みボケの俺にはちょうどよいリハビリだ。
さんちゃんが珍しく来なかった。
午前中に来たのかもしれない。
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by canadianman | 2010-01-25 20:51 | 業務日誌
■ ■ ■
出勤するなり、カリビアンのおばさんの接客をした。
プリントだ。
のんびりのおばさんは
「どの写真がいいかしら?あなたはどう思う?」
となかなか写真を選びきれない。
早く終わらせて他の仕事にかからなければまずいが、きっちり対応した。
友達と4人で写っている写真をみて、
「あなたが一番美しいですね。」
と言ったのが効いたのかどうか分からないが、おつりの$3.75がチップになった。

■ ■ ■
400枚のプリント注文が来た。
プリンターは1台しかないから、こういったものすごい量のプリントを持ってこられると地獄だ。

■ ■ ■
スタジオ写真依頼、パスポート写真、プリント依頼、仕事を消化するどころか、次から次へとお客がやってくる。
マクドナルドでお昼時に一人で店をやっているようなものだ。
ポテトを揚げて、そのあいだに肉焼いて、おつり渡して、ドライブスルーの客の対応して・・・
泣きそうになっているときにジャメイカンのさんちゃんが腰をくねくねさせながら登場した。
しかし、最近のさんちゃんは一人でプリント注文ができるようになっているので大丈夫だ。

■ ■ ■
さんちゃんの44枚のプリントがなかなかできない。
証明写真があると、それを優先するからなかなかできないのだ。
20分待ってと言ったが、もう30分くらい待たせている。
ごめんさんちゃん。
そこにジャメイカンの男性がフィルムのカメラを持って来た。
電池がなくなったので、買いたいとのこと。
幸い在庫があったので、入れてあげる。
さんちゃんが男性に話かけはじめた。
「タバコ持ってない?今吸いたくてしょうがないのよ。」
お互いジャメイカンだと分かるとパトワでしゃべりはじめた。
なんかかっこいい。
すっかり意気投合したらしく、気づいたら2人で記念撮影を始めている。
さんちゃんはハンパなくフレンドリーだ。

■ ■ ■
今日の仕事のさばきっぷりは自分でも素晴らしかった思う。
ずっとスタジオ写真で待っている男性が、
「彼の仕事っぷりは素晴らしいよ。みてごらん、全部一人でやっているんだよ。あっちで写真撮り、レジ打って、プリントして、写真切って。今まで働いてた女の子よりはるかにいいよ!」
とさんちゃんに言っていた。
鼻が高い。
そして値段の交渉になったとき、
頭で想定していた値段より$20も値下げさせられた。
う~ん。やり方うまいな~。

■ ■ ■
明日は休みを取らせてもったので、ボスの負担が少なくなるよう、2時間半も残業して土曜の仕事は全部かたずけた。
昼飯は食っていない。
さすが元ジャパニーズサラリーマン。
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by canadianman | 2010-01-23 21:55 | 業務日誌

020 濃厚な金曜

■ ■ ■
ドアが開く音がしたのでみると、ジャメイカンのさんちゃんが腰をくねくねさせて踊っていた。
朝からすごい。
5ドル分プリントして帰って行った。

■ ■ ■
KRS-Oneにそっくりのお姉さんが来た。
どこから来たのか尋ねるとシなんとかという、聞いたことのない国だった。
カリビアンだという。
やったまた1ヶ国増えたと思ったが、どうしても名前が思い出せなくなってしまった。

■ ■ ■
ボスがジンジャークッキーを買ってきた。
スリランカ産だ。
前に買ったジャメイカ産のジンジャークッキーより濃厚でうまい。

■ ■ ■
カーディーラーのかっこいい男が来た。
「ワッサップ!」
握手を交わす。
写真のプリント依頼だ。
若いねえちゃんとラブラブで写っている。
あれ?俺確かこの人の嫁さん知ってるけど、こんな若いね~ちゃんじゃなかったぞ。

■ ■ ■
さんちゃんがまた来た。
また5ドル分プリントしていった。
普段何をしているのだろう。
全く謎だ。

■ ■ ■
ボスが咳き込んだ。
ジンジャークッキーが喉に入ったのだろう。
相当苦しそうだ。

■ ■ ■
バリしぶいメルセデスが店の前を通るなと思ったら、カーディーラーの男だった。
そのままやくざづけして店にきた。
写真のピックアップだ。
写真を手に取るや否や裏を丁寧に見始めた。
やばい。
印刷が気に入らなかったか・・・
「おいこれ日付入ってないよな~?」
「入ってないよ。それは写真の色の設定だよ。」
「よしオッケー。」
不倫写真だと確信した。

■ ■ ■
おとくいフォトグラファーのカーナンが来た。
今日は奥さんと2人だ。
できあがった写真をみて、何か不満げな感じだ。
「これ誰がプリントしたの?」
ギクッ!
よかったこれはボスのプリントだ。
「ボスです。」
「これとこれとこれと・・・全部だめ。みてこの肌の色。飛んじゃってるでしょ。彼-3にしてるわね。明るくしすぎよ。申し訳ないけど、プリントしなおしてくれる?」
なんじゃこの奥さんは!
作業しようとすると、
「おっけー。じゃあこれはイエローをひとつ足して、シアンをひとつひいて、-2にしてみて。」
なんじゃこの奥さんは!
「おかしいわね~このモニターちょっと暗く写ってるわね~。」
同業者?
尋ねると、俺が来る前までずっとこの店で働き続けていた大先輩のお姉さんだった。
キャリア8年。
彼女が妊娠して、毎日働けなくなったので俺が雇ってもらえたという訳だ。
はは~恐れ入りました。
「あなたいい腕してるわね!グッドプリント!」
ほっ助かった~。

■ ■ ■
見たことのある黒人女性がプリントしに来た。
プリント注文機の操作方法を教えて、プリント作業に戻る。
しばらくして電話が鳴った。
親切にもその黒人女性が子機を渡してくれた。
ありがとうと電話を取ると
「あんた誰よ!?誰かこの番号から私の電話にかけてきたでしょ!」
ええ?訳の分からんことを言うなと思ったら。
「ああ、わたしわたし。電話貸して。」
お前勝手に人の電話使っとったんかい!

■ ■ ■
電話女が写真を選び終えたので、注文受付に書くため名前を聞いた。
「エイドリアン。」
エイドリアン?エイドリアン・・・
カーディーラー!
カーディーラーの嫁だ!
よかった、だんなと鉢合せしなくて。
怖!
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by canadianman | 2010-01-22 22:59 | 業務日誌

019 休みがホシイ

■ ■ ■
ボスがランチを買って来てくれた。
近くのイタリアンで買って来たようだ。
パスタ。
このエリアにはイタリアンも多く住んでいるので本物のイタリア料理だろう。
袋が油でズルズルになっている。
マズイ。
残したら悪いので全部食べたがマズイ。

■ ■ ■
男が来た。
パスポート写真をコピーしてほしいとのこと。
パスポート写真のコピーはスキャナーで読み込んでゴミを消し、色を調整し、服の部分を増やしと、とにかく面倒だ。
なので結構料金をとる。
写真を見ると本人だったので、
「なんでここで写真撮らないの?その方が安いし、待ち時間も短いよ。」
というと、
「今日は帽子かぶってるから髪ぐちゃぐちゃで写真撮れる状態じゃない。いいよ。金払うからコピーしてくれ。」
めんどくせ~。
「じゃあ18ドル。」
と言うと
「カモーン。15ドルにしろよな~。いいだろ。15ドル。」
じゃあ写真撮るのと変わらないじゃねえか!
無視してさっさと作業にかかる。
10分ほどして出来上がった写真をカットしようとすると、
「ちょっと小さすぎるわ。これダメダメ。」
文章で説明するのが難しいが一応状況を説明してみる。
彼の写真は4cmx5cmだった。
その写真の縁から2.5mm内側に線があって、線の中に彼の写真がある。
つまり3.5cmx4.5cmの写真に2.5mmの白い縁がある状態だ。
今印刷したのは中の写真3.5cmx4.5cmだけ。
それを見て小さいと言うのだ。白い縁もつけろということ。
「じゃああんた俺にどうして欲しいんだよ!またやりなおしか!ちゃんと最初から言えよな!」
ブチ切れてみた。
そしたらビビッたのか、態度が急変して、
「ごめん。お金ちゃんと払うからさ。」
また一からやりなおしで、本当に難しい作業だったが、完璧な複製ができた。
最後は笑顔で
「ありがとう。」
終わりよければ全てよし。
ちなみにアフガニスタンのパスポートだった。
1ヶ国追加!

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婚活中の男性が結婚相手募集中の本に載せるための写真を撮りに来た。
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by canadianman | 2010-01-21 20:32 | 業務日誌